感想・レビュー
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田中 綾
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雪の降るなかを帰り来し夜の部屋繰りたる辞書の紙のつめたさ ／ 笹原登喜雄 ／ 「広辞苑」の新版が刊行になった。分厚い辞書のページを繰ると、「紙のつめたさ」が、ふと発想を後押しする瞬間もありそうだ。作者は仕事を終え、氷点下の夜にようやく家路についたのだろう。身体は疲れているが、原稿に向かう心は冴えわたっている。その心に、辞書の言葉が一語一語応えているようで、臨場感がある。（2018年2月3日掲載） 2018/02/03
