内容説明
東欧ウクライナにロシアが侵攻し、核戦争の脅威が眼前に迫りつつある現在、また米中の狭間で東アジアの軍事的均衡が激しく揺れ動く現在にあって、なお対米従属一辺倒の姿勢を強め、さらに国民の信も問わずに国柄を大きく変える“安保3文書”の改定を閣議決定のみで決めてしまった日本政府―そもそもこのいびつな日米関係を決定づけている“日米地位協定”とは何なのか?日米安保条約と表裏の関係で1960年に締結されて以来、一度も改定されることなく現在に至る日米地位協定は、米軍が日本に駐留することに伴って起きる多くの不条理の原因となっている。本書ではこの不平等条約の問題点を分かりやすく解きつつ、ふんだんな基本データを示しながら、他国との違いを明らかにする“地位協定入門”の書であり、かつ議論の基礎となるデータが満載されたハンドブックである。
目次
第1章 地位協定の概要
第2章 日本国内法の適用除外特権、米軍施設・区域の排他的管轄権
第3章 航空機・ヘリ事故時の対応
第4章 航空機訓練による危険・爆音
第5章 刑事裁判権および身柄拘束
第6章 アメリカに対して損害賠償請求もできない現実
第7章 環境問題
第8章 米軍駐留経費負担
著者等紹介
前泊博盛[マエドマリヒロモリ]
1960年生まれ。琉球新報論説委員長を経て、沖縄国際大学大学院教授。2004年、「地位協定取材班」として、JCJ賞、石橋湛山記念・早稲田ジャーナリズム大賞などを受賞
猿田佐世[サルタサヨ]
1977年生まれ。新外交イニシアティブ代表。弁護士。外交・政治分野において、米議会などでロビー活動を行うほか、幅広い声を外交・政治に反映するため、研究活動、情報発信・政策提言を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くものすけ
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