内容説明
実在・架空の動物たち満載。英文学における動物表象の文化的意義を、個々の作品に即して論じた19編を所収。
目次
竜を見たか―イギリス中世から近世におけるドラゴンの文化史
「蚤」―ジョン・ダンの博物誌的想像力
フェニックスの系譜学―太陽・香料・炎・不死
ヘリックの珍奇な昆虫・動物たち―妖精詩三部作を読む
パストラルを破壊する子鹿と蛇―マーヴェルのロゴスとカオス
ミルトンの蛇
ドルフィンという名の魚―ジョージ・ハーバートと変色のエンブレム
川獺のゆくえ―『釣魚大全』の寓意
ウィリアム・ブレイクの「虎」再読―語り手の問題
天空への飛翔と闇への沈潜―ロマン派のskylarkとnightingale
女が描くサタン―主体・他者・オリエンタリズム
インペリアル・モンスターの系譜
蛇女の憂鬱―キーツ『レイミア』考
『嵐が丘』の動物―ヒースクリフ解読
エドワード・バーン=ジョーンズの人魚―『深海』について
D・H・ロレンスの「アドルフ」について
D・H・ロレンスにおける「馬」―『虹』の解釈をめぐって
アーヴィン・ウェルシュ『フィルス』―なぜサナダムシが選ばれたか
動物の権利―あとがきに代えて
著者等紹介
植月恵一郎[ウエツキケイイチロウ]
日本大学教授。ルネサンスからロマン派までのイギリス詩を中心にやってきた。詩人としてはマーヴェルとチャタトンが中心
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。