内容説明
「小説」のなかに場所が現れるのではなく「場所」のうえに小説が生まれる。フィールディングからコンラッドまでの五人の英国作家の作品を「場所」という視点から読み解く。
目次
第1部 小説という場所の出現(世界のなかの場所、場所のなかの世界)
第2部 自然という場所の変容(“荒野”の発見―ハーディ『帰郷』を読む;“闇”の輝き―コンラッド『闇の奥』をめぐって)
第3部 時間のなかの場所―歴史という物語(時間の現れる場所;時間の停止する場所)
第4部 社会のなかの場所(「家」という場所;解体へ向かう「家」―『マンスフィールド・パーク』を読む)
第5部 場所の喪失(ディケンズ文学に流れるテムズ川;場所の喪失、場所の回復)