内容説明
突然、家族旅行に連れ出された私と小さな娘。トラブル続きの旅行は、離婚してひとりで生きようとしていた自分への不器用な「愛情」なのだと気づく。家族の優しさを描いた「星空ドライブ」。母の声が聞きたくて、毎日、公衆電話から117に電話し続けた少女。けれども、電話が母につながることはなかった…。たったひとつの言葉を支えに生きた少女の歩みを描いた「117の伝説」。真冬のゴミ置き場で傷だらけのまま行き場を失くした俺に話しかけてきたのは不思議な老婆だった。生きる希望を紡いだ「幸せのレシピ」ほか。やさしい涙がこころにしみる12篇の短篇小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瑪瑙(サードニックス)
55
「星空ドライブ」「117の伝説」「孫の顔」「合鍵」「長い夜」「ありがとう」「恩送り」「待っているから」「パパ頑張って」「火事場の馬鹿」「幸せのレシピ」「落月屋梁」の12編。この巻も全体的に良かったです。涙は出ませんが、胸の中があったかくなるお話が多かったです。未来に希望を持てるお話が多かったです。人が人を思う、そういう良いお話ばかりでした。2017/08/23
ユー
18
シリーズ物の短編集。泣けるとの情報でしたので、出先では読まず、自宅で主に読みましたが、泣けるというよりは「良い話」の方が印象強い。それでも、ダラダラと続かず、短編でスパッと完結するので、潔さというのも強く感じました。2023/11/24
よしりん
15
このシリーズは本当心がほっこりする。2016/06/28
読み人知らず
6
火事になって大切なものを探して、初めて何もかもが大切だと気づく。2012/12/23
けいた@読書中はお静かに
6
みんなそれぞれ大きかったり小さかったり悩み事や問題を抱えて生きている。大きくは改善されないけど、みんな一歩前進。そんな話の短編集。少しの涙と幸せを貰える話ばかりでした。僕は『恩送り』と『星空ドライブ』が好きでした。今回は『星』でしたが、他にもたくさんシリーズがあるようです。2012/10/28
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