内容説明
フェリー乗り場の切符売り場で働く津木野ユリ。彼女は仕事中はもちろん、人前に出る時は絶対に眼帯を外さない。毎日粛々と勤務をこなし、友達付き合いもないユリは古い一軒屋に一人で暮らしていた。そんな彼女の前に薄汚れた格好で右足をひきずる男・クォンが現れた。何者かに追われながら、どうしても神無島に渡りたいというクォンはユリをナイフで脅すのだった。こうしてユリとクォンの束の間の奇妙な共同生活が始まった。互いの心の秘密を語り合い急速に距離が近付いていく二人だったが、そんな穏やかな時間の終わりはもうすぐそこまできていた…。不思議な力をもつユリ。彼女には視力とひきかえに時間を戻す能力があった。愛のために「世界の終わり」を変える、せつない物語。
著者等紹介
加藤淳也[カトウジュンヤ]
1971年生まれ。山形県出身。脚本家。日本映画学校卒。BS‐iのドラマシリーズを多く手がける
田中夏代[タナカカヨ]
1968年生まれ。東京都出身。出版社、編集制作会社勤務を経てフリーライターに。雑誌などで活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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- 和書
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