内容説明
そもそも、データ分析で何ができるのか。データ分析とは機械学習だけなのか。様々な分析手法の全体像と関係性は?データの背後に隠れた構造を知りたい。研究で使う解析手法について悩んでいる。データを分析する全ての人に贈る一冊です。
目次
第1部 数理モデルとは(データ分析と数理モデル;数理モデルの構成要素・種類)
第2部 基礎的な数理モデル(少数の方程式によるモデル;少数の微分方程式によるモデル;確率モデル;統計モデル)
第3部 高度な数理モデル(時系列モデル;機械学習モデル;強化学習モデル;多体系モデル・エージェントベースモデル)
第4部 数理モデルを作る(モデルを決めるための要素;モデルを設計する;パラメータを推定する;モデルを評価する)
著者等紹介
江崎貴裕[エザキタカヒロ]
東京大学先端科学技術研究センター特任講師。2011年、東京大学工学部航空宇宙工学科卒業。2015年、同大学院博士課程修了(特例適用により1年短縮)、博士(工学)。日本学術振興会特別研究員、国立情報学研究所特任研究員、JSTさきがけ研究員、スタンフォード大学客員研究員を経て、2020年より現職。東京大学総長賞、井上研究奨励賞など受賞。数理的な解析技術を武器に、統計物理学、脳科学、行動経済学、生化学、交通工学、物流科学など幅広い分野の問題に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えも
25
様々な数理モデルの世界を横断的にざっくり説明。「俯瞰」という表現を用いるレビューが多いように、あくまでも入門書であって、実際、本書中では多くの他のテキストを紹介している▼手元にデータが揃いつつあって、どう分析しようかなと思ってたんで、何となくこっちのほうかな?という道案内になった感じ▼でもここからが大変なんだけど笑2021/08/01
あまつ
24
赤い本の次に読了。本書は巻末にある通り、数理モデルに関する理解が深まったあとに、どういったモデルがあるか辞書的に使ったらいいのかも。ここの数理モデルを使うにはまだかなり勉強が必要だ。2021/11/03
nbhd
23
良い本だった。これからデータ分析を学ぶ人のための入門書としても良いけど、データ分析をひとまわり学習した人が頭を整理するために読むのに最適な本かなと思った。データ分析をメタ的に理解できた。…よく理系学問は厳密とか言うけど、実際そうでもなくて、理系こそ「ざっくり」をつかむための学問なのではないか、数理モデルって簡単に言えば「ざっくり理解」のためのものだから。ま、その「ざっくりつかむための方法論」が厳密だったりするのだけど。あと、マックス・ウェーバーの「理念型」概念は、数理モデルに近いなと思ったりもした。2024/06/27
ぶう
23
数理モデルの解説をしている入門書的位置付けの書籍。いろいろな数理モデルが網羅的に紹介されており、全体像を俯瞰的に理解するにはちょうどよい難易度ではなかろうか。全ページカラー刷りでイラストもふんだんに使われており大変読みやすい。また重要部分にアンダーラインも引かれているため、ポイントを抑えつつ流し読みもしやすい作りになっている。姉妹書の「分析者のためのデータ解釈学入門 」を先に読んだが、内容的にはどちらもオススメである。入門書とのことだが、一部理解が追いつかない数式もあった。まだまだ勉強不足。2021/10/15
むっきゅー
21
メッチャ分かりやすい。カラーで図も多く、基本的な数学ができればどんどん読み進められる。様々な数理モデルを網羅しており、最初のページから順番に教科書として読むもよし、辞書的に必要なモデルだけ調べるもよし。各モデルの基本的考え方を理解することが容易であり、応用が効きそう。2020/09/20