出版社内容情報
現代デザイン理論を牽引するダン&レイビーによる、
『スペキュラティヴ・デザイン』以来の待望の新作。
「未来」という概念が消費され、想像力の足かせとなってしまった現在、デザインはどこへ向かうべきなのか?
本書は、デザインを「現実の強化」から解き放ち、現状の延長線上にある未来ではなく、「ここでもなく、いまでもない(Not Here, Not Now)」世界を思索することへと向かわせるラディカルな実践です。
著者らは、マイノングの対象論や量子力学の多世界解釈など、文学、哲学、科学の周縁領域を横断しながら、論理的にはありえない「不可能対象」や「別の現実」を形にすることで、私たちが自明とする現実(いま、ここ)の枠組みに揺さぶりをかけます。
豊富なビジュアルと批判的考察を通じて、デザインの役割を「問題解決」から世界観そのものを問い直す「存在論」のレベルへと拡張する、挑発的かつ詩的な一冊です。
【目次】
日本語版寄稿:岡 碧幸
1 イントロダクション──より大きな現実のなかのリアリスト
2 不可能対象のアーカイブ
3 量子的常識──新しいイメージ、概念、比喩?
4 非現実のデザイン
5 モノの公共貸出図書館
6 連合ミニ王国(UMK)──ある旅行者の物語
7 可能から不可能へ──具現化された国家の夢の部分目録
8 「ここでもなく、いまでもない」世界の、非標準的で不完全な用語集
9 C/Dリスト──結論に代えて
日本語版解説:久保田晃弘



