内容説明
1968年6月、九州大学に米軍ジェット機が墜落。「機体の引き渡し」「米軍基地撤去」をめぐる国・大学・学生たちの熾烈な戦いの顛末。
目次
第1章 愚劣の三幅対―基地撤去、機体保管、全学の合意
第2章 八月二十三日の決戦とその前後
第3章 実りなき対話路線と隠密の機体引き降ろし
第4章 「敵は警察」と大学立法
第5章 機動隊導入による正常化
附章 五十年が経って
著者等紹介
小野寺龍太[オノデラリュウタ]
1945年、福岡県生まれ。1963年、福岡県立修猷館高等学校卒業。1967年、九州大学工学部鉄鋼冶金学科卒業。1972年、九州大学大学院工学研究科博士後期課程単位修得退学。九州大学工学部材料工学科助手、助教授、教授を経て、2005年、退職。九州大学名誉教授(工学博士)。九大助手時代に第2回「私の正論」(産経新聞社)受賞(1975年)。退職後は日本近代史、特に幕末期の幕臣の事績を調べている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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客野
2
九大に昔、飛行機が墜落して…という話としては「そんなことがあったのか」という発見だが、各所に見られる政治的主張が気持ち悪くてなんでかなと思ったら、ある本に「体制支持は非政治的とされ、体制不支持は政治的とされる」という1文があって、これだと思った。工学部の筆者は文中で、反体制的な運動をする同学部生に対して「工学畑の人間が政治に口出ししたってしょうがないだろう」とことあるごとに言うけれど、そのくせ自分の保守的な主張は曲げるつもりがない。彼の主張はどうでもいいのだけれど、今言ったような現象が見られたのが良かった2017/08/15
うららこ
1
面白かった! あの時代、筆者のように物事を冷静かつ正しく見ることのできた学生は多くいたのだろうけど、その主張は大きく取り上げられずにいた。 ファントム機墜落を巡る学生運動とその周辺の「愚劣の軌跡」、詳細を知ることができて良かった。 本書に出てくるが、かつてマルクス主義に激しく傾倒した学生運動の闘士が、今や学生に起業を進める立場にいるとか(笑) ようするに、流行に飛び付いてるだけなのね。知的エリートの実態なんて、そんなもの。2017/09/17