出版社内容情報
精霊信仰が篤いヴィーラ王国。リリアナとオリヴェル夫婦は教会に呼び出され「リリアナの子供を作るように」というお告げを受ける。そうしないと国の歴史が変わってしまうというのだ。結婚二年、まだ体のつながりはないけれど、夫を愛しているリリアナはこれで彼と子作りができるとドキドキする。しかし、帰りの馬車でオリヴィルは「君をそういう対象として見られないので、好きな男を作ってその間に子供をもうけてほしい。必要なのはリリアナの子供であって自分でなくてもいいはずだ」と冷たく告げる。昔、彼には年上の人妻の恋人がいて、行方が分からない彼女を今でも愛しているというのだが……。
【目次】