出版社内容情報
ギリシャに形成されつつある新たなる迷宮。本書には、本格ミステリ、ノワール、警察小説など、各ジャンルのギリシャ・ミステリの精鋭たちの作品が収録されている。
回天するギリシャ・ミステリの世界へようこそ。
あなたは希望に胸膨らませた新人作家が大御所ミステリ作家のもとに持ち込んだ原稿を読む(「ギリシャ・ミステリ文学の将来」)。ナンシー・シナトラの曲が流れる中、ひとりの女と男の生涯を追体験する(「バン・バン!」)。現実とミステリの狭間をさまよう(表題作)。陽気な警官たちと観る、ブルース・スプリングスティーンのアテネ公演は最高だ(「《ボス》の警護」)。そして、最悪の愛が通りを駆け抜けてゆく――(「死ぬまで愛す」)。
二千年の時を経て、色合いを変え深度を増した迷宮が、あなたの前に扉を開く。
あなたはそこで怪物よりも不可解なものに遭遇するだろう。
混沌としたギリシャ・ミステリの謎に。
巻末に訳者による詳細な解説と「ギリシャ・ミステリ小史」を付す。
内容説明
ギリシャに形成されつつある新たな迷宮。本書には、本格ミステリ、ノワール、警察小説など、各ジャンルのギリシャ・ミステリの精鋭たちの作品が収録されている。回天するギリシャ・ミステリの世界へようこそ。あなたは希望の胸膨らませた新人作家が大御所ミステリ作家のもとに持ち込んだ原稿を読む(「ギリシャ・ミステリ文学の将来」)。ナンシー・シナトラの曲が流れる中、ひとりの女の生涯を追体験し(「バン・バン!」)、現実とミステリの狭間をさまよう(表題作)。陽気な警官たちと観るブルース・スプリングスティーンのアテネ公演は最高だ(「“ボス”の警護」)。そして、最悪の愛が通りを駆け抜けてゆく―(「死ぬまで愛す」)。二千年の時を経て、色合いを変え深度を増した迷宮が、あなたの前に扉を開く。あなたはそこで怪物よりも不可解なものに遭遇するだろう。混沌としたギリシャ・ミステリの謎に。巻末に訳者による詳細な解説と「ギリシャ・ミステリ小史」を付す。
著者等紹介
ポサンジス,ディミトリス[ポサンジス,ディミトリス]
1970年アテネに生まれ、パロス島で育つ。アテネ大学哲学部で学び、同大学院を修了後、ギリシャ国立研究財団とギリシャ国立銀行文化財団の講座に参加。文学、科学、証言集、伝記、アンソロジー、児童書などの出版・編集に携わる。2005年からはカスタニオティス出版でギリシャ文学を担当している
橘孝司[タチバナタカシ]
1961年愛媛県生まれ。広島大学で西洋哲学、言語学を専攻。研究テーマは中世・現代ギリシャ語の意味論。「中世民衆ギリシャ語の空間表現」(1999年)で文学博士号取得。広島大学などで留学生に日本語を教えた後、2001年台湾に渡り、2004年から国立台中科技大学応用日本語学科にて教鞭を執る。ミステリ作品をはじめギリシャ小説の紹介に努める。日本ギリシア語ギリシア文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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