竹書房怪談文庫 八王子怪談 逢魔ヶ刻編

川奈 まり子【著】

竹書房（2022/05発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 224p／高さ 15cm
• 商品コード 9784801930902
• NDC分類 147
• Cコード C0193

出版社内容情報

第２弾！
心霊多発地帯・八王子を
地元出身の著者が徹底取材

八王子城跡に佇む異界
毎日“出た”旧マルイの地下
大和田刑場跡の凄惨な祟り
本当に人を攫った高尾山の天狗
小峰トンネルに潜む女の幽霊
霊道が通る大栗川沿いの家

霊気みなぎる高尾山や東京屈指の心霊スポット・八王子城跡――
東京のベッドタウン・八王子には豊かな自然と歴史、そして怪談好きを唸らせる数々の心霊スポットがある。地元出身の作家・川奈まり子が、緻密な取材をもとに八王子ならではの怪異に迫る第二弾！

・幼少時代に住んでいた数寄屋造りの家には人ならぬモノも棲んでいた「祖父の家」
・戦国時代の惨劇の怨恨は今なお訪れる者へ何を伝えたいのか…「八王子城奇談」
・著者が再会した地元の知り合いから聞いた奇妙な話の数々「御陵の東」
・謂れのある場所に建つ家を買った叔父の顛末「さげ坂の家」
――など37話収録。

内容説明

霊気みなぎる高尾山や東京屈指の心霊スポット・八王子城跡―東京のベッドタウン・八王子には豊かな自然と歴史、そして怪談好きを唸らせる数々の心霊スポットがある。地元出身の作家・川奈まり子が、緻密な取材をもとに八王子ならではの怪異に迫る第二弾！幼少時代に住んでいた数寄屋造りの家には人ならぬモノも棲んでいた「祖父の家」、戦国時代の惨劇の怨恨は今なお訪れる者へ何を伝えたいのか…「八王子城奇談」、著者が再会した地元の知り合いから聞いた奇妙な話の数々「御陵の東」、謂れのある場所に建つ家を買った叔父の顛末「さげ坂の家」など３７話収録。

目次

はじめに―八王子ご当地怪談ふたたび
つわものどもが夢の通い路（廿里古戦場と八王子城跡）
祖父の家（野猿街道沿い）
紅い米粒（寺町・日蓮宗妙経寺）
製紙工場があった頃（浅川・大和田橋北詰）
八王子城奇談（八王子城跡とその周辺）
昔語り―八王子城伝承
高月城の夜行さんと橋の子ら（高月町）
ダルミの少女（大垂水峠）
憑いてきた子（旧小峰トンネル）〔ほか〕

著者等紹介

川奈まり子［カワナマリコ］
八王子出身。怪異の体験者と土地を取材、これまでに５０００件以上の怪異体験談を蒐集。怪談の語り部としてイベントや動画などでも活躍中。日本推理作家協会会員（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[HANA]

実話怪談集。八王子に限定したご当地怪談二作目。ご当地怪談にはその土地か怪談、どちらかに特化した作品が多いように思えるが、本書は土地に重きを置いているような。舞台も有名な八王子城と高尾山が多いし。著者の怪談にはいつも「幽さ」が感じられるけど、今回だけは実際の土地を舞台にしているせいか、幽霊が出たとか怪奇現象が起こったとか、それが「地味」になってる気がするなあ。その土地に詳しければまた違った読み心地になるんだろうけど。あと自分は著者の怪談随筆好きなんだけど、幼い頃の思い出にはその片鱗が出ていて楽しかったです。

2022/05/06

[あたびー]

八王子怪談2作目。 いつものように丁寧な聞き取りとしっかりしたリサーチに裏付けられた骨太の実話怪談。 八王子って古い歴史と様々な出来事のあった場所なのだなと改めて感じます。 「さげ坂」や洪水の後に建った家、大工の旧家の話が印象深い。

2022/05/06

[かおりんご]

ホラー。近くて遠い八王子。行きたいと思っているのに、行ったことのない八王子城址。この話を読んで、ますます行きたくなりました。八王子に泊まれば、夜中に凸できるか？！なんて、真剣に考えてしまいました。

2022/05/27

[chatnoir]

八王子怪談の一冊目が面白かったので2冊目にも挑戦。今回はドキュメンタリー部分はなかったなぁ。八王子という土地がらみの怖いお話がたくさん。

2023/03/14

[qoop]

怪異の舞台となる場所と、その土地の悲惨な歴史を繋ぎ合わせて現象の原因を推察する。これはある意味で古典的な怪談解釈だが、本書の収録作を読むと現象と歴史の間に強い類縁があるといえない話も多い。ここにどう道筋をつけるのか。著者の目に八王子は、悲劇の積層がマイナスの磁場を形成した土地として／怪異を呼び込むパワースポットとして映っているのだろうか。異なる怪異を並べてトポロジー的（？）に同値とする視点で八王子を捉えられるのであれば、確かに面白い。

2022/05/27