出版社内容情報
唯一無二の思考を持つ落語界の風雲児=立川談志が神奈川県民ホール寄席で語った“まくら”を活字で綴った「まくらコレクション文庫」第3弾!
初登場の1982年は、談志46歳。参議院議員の任期満了から5年、落語立川流創設まで1年。「現代における落語とは何か?」を最も悩み抜き、それを高座から観客にダイレクトにぶつけていた生の思考を堪能できる貴重なテキストです。今でも、「談志師匠が生きていたら、この流行、この事件、この世相をなんて語るのだろう?」と多くのファンが偲び思う程、森羅万象の本質を問う珠玉の話芸でした。談志が斬った1982年から2005年までの世相史をイッキ読みする“落語まくら集”です。
内容説明
時代時代のトップの落語家しか出演しない「県民ホール寄席」に、立川談志は二十三年間の間、二十回の出演を果たし、四十席もの落語を世に遺しています。その神奈川県民ホールで語られ、横浜の落語ファンを喜ばせた立川談志のまくらを厳選して贈る「まくらコレクション」シリーズ最新作!「県民ホール寄席」に初登場したとき、談志四十六歳。落語協会分裂騒動から四年後、翌年には落語立川流を創設します。初お目見えのまくらは、「落語講座」として圓朝以降の落語界の変遷を談志流の解釈で魅力的に語ります。昭和五十七年から平成十七年まで、落語と現代社会の事象を舌鋒鋭く斬っては、その本質に迫る!日本人の笑いから国際社会までを分析し、落語的な解釈の思考実験を観客前で語るその姿は、日本の話芸家では唯一無二の存在でした。長年のファンは、こう語ります。
目次
落語講座
タヌキの本来の姿
道徳とか、礼儀作法とか
『欠伸指南』考
月なんか行かなくていい
語る噺家で、吉原は違う
芸術の善し悪しは、誰が決める?
ロジカルとユーモア
正義の正体
人間は全部無理してる
サゲの工夫
覚悟としては、生涯最後の高座
男と女のエロティシズム
切りたい奴が外科になる
防臭剤の未来
『三軒長屋』考
東大卒のホームレス
落語ヤンチャカチャン
愛しきサゲの噺
思想の奴隷
談志を見たことが大事になる
著者等紹介
立川談志[タテカワダンシ]
1936(昭和11)年、東京都に生まれる。本名、松岡克由。16歳で柳家小さんに入門、前座名「小よし」。18歳で二つ目に昇進し「小ゑん」。27歳で真打ちとなり、七代目(自称五代目)立川談志を襲名する。1971(昭和46)年、参議院議員選挙に出馬し、全国区で当選。1977(昭和52)年まで国会議員をつとめる。1983(昭和58)年、真打ち制度などをめぐって落語協会と対立し、脱会。落語立川流を創設し、家元となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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