出版社内容情報
現役ヘルパーが「認知症」患者を主人公にその日常を描く。動かなくなる身体、ざわめく心。記憶が、家族が、命が、消えてゆく。全てが消えるその前、認知症たちは何を思っているのか。さまざまな「認知症」の症状を紹介しながら解きほぐします。
内容説明
徘徊、せん妄、失禁、幻視、暴力、抑うつetc…その時、認知症患者が感じている気持ちとは。
目次
1 要介護1~3(1)
2 若年性認知症
3 要介護1~3(2)
4 要介護4・5
著者等紹介
吉田美紀子[ヨシダミキコ]
山形県出身。20代で漫画家デビュー。40代でセカンドキャリアとして介護の仕事を始めて「ヘルパー兼漫画家」に。介護と介護職にまつわる作品を多数手掛ける。介護専門誌でも連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月渚
45
何だか、年を取るのが恐くなったり…2021/01/21
須戸
12
介護する側の視点ではなく、(作者による想像ではあるものの、)介護される側の視点で描写している点が新鮮だった。自分の場合、仕事としてであれば認知症の方と接することはできるが、自分の家族が認知症になった場合は対応する自信が全くない(自分自身の家族となると、体に触れることにも抵抗がある)ため、なって欲しくないと思う。また、作中では語られないが、介護業界は常に人手不足なので、認知症になる方の増加をなるべく予防できる世の中になったら良いと感じた。あとがきに出てきた人の発言が衝撃的だった。2022/05/17
amhon
9
自分の親も、自分も、自分の好きな人も、いずれ認知症になってしまうのかもしれないと思うと、長く生きるのが怖くなる。いずれ誰かが、自分が認知症になったとき、わたしはどうすればいいのだろう?どうするのだろう?自分を自分だと認識できなくなった時、家族を家族だと認識できなくなった時まで、わたしは生きたくないと思ってしまいました。将来を想像し、いろいろと考え込んでしまう一冊でしたが、読んで良かった。まわりにもおすすめしときます。2023/10/17
サクラ
7
どんなに声掛けをしても、優しく接してもきっと彼や彼女の心の孤独を私は癒すことが、満たすことが出来ない。それが看護の現実です。2024/09/10
ちろ
7
介護の職に就くものとして涙が止まらなかった。親の介護に悩む家族にも同僚にもどんどん勧める。2022/09/29