内容説明
傷つけられた妻を見ても、夫のパトリックは動揺することなく、拘束されてもまったく抵抗しなかった。なんの感情も宿さない彼の瞳に、ラファエルは嫌悪感とともに底知れぬ恐怖を覚える。拘束を解くことを条件に逃亡に手を貸すという提案にのり、ラファエルはパトリックに誘われて別棟に足を踏み入れる。だがそこには、手足を縛られ、猿ぐつわをされたふたりの少女が床に転がされていた。呆気にとられたラファエルに、パトリックのバットが襲いかかる。何度も何度も何度も殴打され、ラファエルの鼻はひしゃげ、骨は砕けた…。村はずれに建つその屋敷は、理想的な隠れ家だった。いたいけな少女をさらい、その肉を噛み、血を啜り、亡骸に唾するサイコパス―パトリックにとっては。ささやかな希望さえ絶望が塗りつぶす、悪夢のような惨劇に終わりはくるのか?
著者等紹介
ジエベル,カリーヌ[ジエベル,カリーヌ] [Gi´ebel,Karine]
1971年、南フランスのヴァール県生まれ。大学で法律を学んだのち、様々な仕事を経て、執筆活動を開始。2004年の処女作『Terminus Elicius』と2012年の6作目『Juste une ombre』で、マルセイユ・ミステリー大賞を受賞。『Juste une ombre』は、コニャック・ミステリ大賞も受賞した。2007年の3作目『Les Morsures de l’ombre』では、フランス国鉄ミステリー大賞、アントラミュロス賞、デリエール・レ・ミュール賞を受賞している
坂田雪子[サカタユキコ]
フランス語・英語翻訳家。神戸市外国語大学中国学科卒業
吉野さやか[ヨシノサヤカ]
フランス語翻訳家。明の星女子短期大学仏語科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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