内容説明
あっという間に読める、極上極短の怪談がそろった究極の一冊。平山夢明、我妻俊樹、伊計翼、小田イ輔、神薫、川奈まり子、黒木あるじ、黒史郎、鈴木呂亜、つくね乱蔵、真白圭、丸山政也といった人気の書き手が、数行から2ページ以内の実話怪談をすべて書き下ろす。60秒で読める実話怪談157話!
目次
寝ず見(平山夢明)
十二の瞳(つくね乱蔵)
チャイム(真白圭)
魂になっても(川奈まり子)
相客(我妻俊樹)
運命の人(我妻俊樹)
移動(伊計翼)
ふたまた(神薫)
長い爪(黒史郎)
スイカ泥棒(丸山政也)〔ほか〕
著者等紹介
平山夢明[ヒラヤマユメアキ]
神奈川県生まれ。『SINKER沈むもの』で小説家デビュー。短編「独白するユニバーサル横メルカルト」で日本推理作家協会賞短編賞、『DINER』で日本冒険小説協会大賞、大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
159
瞬殺怪談の4冊目は13人の作家による1~2頁のショートショート怪談が157話も詰まったお得な一冊ですね。実は帯に12人の名前が書かれ唯一人だけ割愛されている冨士玉女さんと言う方がいらして可哀そうだなと思いますね。怪談本と言えばこの恐ろしいカバー絵を見ただけでドン引きし敬遠する方も多いかとは思いますが、中々に読みだすと面白くて癖になりますので一度勇気を出して読んで見られる事をお奨めしますね。とぼけたブラックユーモアの話。『相客』我妻俊樹:祐太さんが車で旅行した時に夜遅く訪れた一軒の旅館で泊まれますかと訊く。2020/12/26
HANA
64
1~2頁の短めの実話怪談アンソロジー。多数の作者による畳みかけるような恐怖感が売りのこのシリーズだけど、形式に慣れてきたせいかちょいとパンチが弱めのような気がする。前巻までだったらそれぞれの著者のスタイルが表れていたのだが、本書に限っては怪談の文法みたいなのに沿った作品が多いせいか、どの作者もあまり見分けがつかなかったかな。ただ一人、鈴木呂亜だけは異彩を放っていたけど。やはり短い話が多いせいか余韻を感じる間がなかったのかなあ。話の背後にある「何か」を想像させる話はいいものが多かったように思うけれども。2018/07/17
澤水月
29
1ー2pでサクサク進む怪談集、意外や最初の単著だと構成に難あり?と思っていた鈴木呂亜による都市伝説系が非常にいい薬味。我妻俊樹の不思議系、黒木あるじの書き手現れる連作、平山夢明の多彩かつ骨格しっかりした本格怪談、どれもいい。外れない感じ。黒史郎の長い爪がゾッとした。今頃副題(刃、斬、刺)が2、3、4と巻数を刀に纏わる一文字で表してると気づく。このキレ味、今後も楽しみ2018/07/12
あーびん
25
数行~2頁以内の短い怪談がぎっしりと連なっており、シンプルな話が多いせいか読んだそばから忘れていく... でも実話怪談ってそれぐらいの怖さが何度読んでも楽しめるかんじでよいのではないかしら。鈴木呂亜の宇宙人誘拐保険で実際に保険金を受け取った人の詳細を知りたい。我妻俊樹「前世はシリアルキラー」って言われた人もなんかすごいな。2019/08/05
ラルル
22
1話1~2ページという短さが最高に好き。沢山の作家さんをごちゃまぜにしているのも良。「これイイ!」と思ったら目次で作家さんが誰なのか確認するのも楽しい。鈴木呂亜さんだけ都市伝説気味なのが気になる。個人的にはコレ系は別本でやってほしいなと2020/09/01