内容説明
二年前にアフリカの砂漠で行方不明になったハロルド・マッケイブ教授が半ばミイラ化した状態で発見され、その死体から謎の病気が広がる。シグマフォースのペインター・クロウ司令官は旧友のサフィア・アル=マーズから調査を依頼されるが、サフィアも何者かに拉致されてしまう。グレイ・ピアース、セイチャン、ジョー・コワルスキは、教授の娘のジェーン、教え子のデレク・ランキンとともにスーダンに赴き、旧約聖書の出エジプト記の「十の災い」を研究していた教授の資料から病気の原因と治療法の発見を試みる。サフィアの奪還を目指すペインターは、彼女が極北の地のオーロラ・ステーションにいることを突き止める。施設を運営するのは発明家ニコラ・ステラを崇拝する実業家サイモン・ハートネルだった。
著者等紹介
ロリンズ,ジェームズ[ロリンズ,ジェームズ] [Rollins,James]
1961年イリノイ州生まれ。1990年代後半から作家としての活動を始め、2004年に発表した『ウバールの悪魔』に登場した「シグマフォース」を、2005年の『マギの聖骨』から本格的にシリーズ化
桑田健[クワタタケシ]
1965年生まれ。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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absinthe
161
待ちに待ったシグマフォース。前半は少しこじんまりして、科学解説に気合がはいているが、アクションは少し控えめ。トンデモ科学ギリギリの絶妙なラインは健在。サブマシンガンやアサルトライフルが混在すると弾丸とか融通しにくくないかな・・とか余計なことを考えるも、やっぱり読んでて楽しい。本編の前に短編が着いているのも良い。下巻にも期待。エピソードゼロ「ウバール・・」の、あの人が久々に登場する。2018/07/18
KAZOO
121
ロリンズのシグマ・フォースシリーズの最新刊です。やはりページをめくる手が止まらずあっという間に読んでしまいました。このシリーズは本当にただ単なる活劇ではなく歴史的なことや生化学的なはなしも盛り込んで好奇心を満たしてくれます。最初から手に汗握る感じです。また敵が結構強そうなのも読んでいて力が入ってきます。2018/07/06
Richard Thornburg
39
感想:★★★★ シリーズ第11弾です。 今回も本編の前に『クラッシュ・アンド・バーン』なる短編があり、コワルスキ&セイチャンの異色コンビのドタバタを楽しめます。 相変わらずセイチャンはクールでカッコいいんだけど、私は不器用なコワルスキが好きかな。 本編の舞台はアフリカ。 二年前にアフリカの砂漠で行方不明になった考古学者がミイラ化した状態で発見され、その死体から謎の病原菌が拡散してパンデミックに発展する。 2020/02/16
トムトム
37
ミイラから太古の細菌が目覚める!古細菌は古い細菌という意味じゃなくて、現在とは状況の異なる初期の地球、高熱だったり強酸性だったり強アルカリ性だったり硫黄があったりの極限環境。こういう環境で現在生きている細菌が初期の地球で生活していたんだろうなぁという事で古細菌と名付けたと、誰かに習った気がする。古い細菌という訳ではないよ!と念を押された。2020/04/01
イトノコ
29
モーセを調べる考古学者が行方不明になって2年後、エジプトで発見された。生きながらミイラ化した彼の遺体からは未知の疫病が。学者の友人のサフィアは旧知のペインターに助けを求める。/エピソード0のヒロイン、サフィア・アル・マーズが再登場。しかしかつて良い感じだったペインターも彼女も、既に既婚者。焼け木杭に…はダメです。今巻は古代の謎に未知の病原体と典型的シグマフォース的展開。久々にペインターが前線に立つのと、ギルドの亡霊の女暗殺者VSセイチャンの行方は楽しみ。2024/08/30