内容説明
『皆さんにはこれから人狼ゲームをプレイして頂きます。構成は人狼側:人狼1人。村人側:予言者1人、用心棒1人。その他:狂人7人。毎日二十時に、十人は自分が人狼だと思う相手に投票してください。最も多くの票を集めた住人が死亡します。人狼は零時から二時までの間に部屋を出て、村人の中から1人を選んで殺害してください―』参加者は望んでここへ来た者と、拉致され、参加を強制された者が半分ずつ。さらに、今回の人狼ゲームは“普通”ではない。ここは“狂人村”―村人側は“予言者”と“用心棒”のふたりだけ。それ以外は“人狼”と、その“人狼”を勝たせたい“狂人”たちのみ。私、小池萌に与えられた役職は用心棒。仲間を見つけ、人狼+狂人たちの手から逃げ切ることは出来るのか…?
著者等紹介
川上亮[カワカミリョウ]
『並列バイオ』で第10回ファンタジア長編小説大賞・審査員特別賞を受賞(秋口ぎぐる名義)。『ラヴ☆アタック!』で第1回角川エンタテインメントNEXT賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Walhalla
27
シリーズ6作目です。人狼ゲームにも様々なバリエーションがあるようですが、今回は「狂人村」ということで、これまでとは戦い方がだいぶ変わりますね。村人側に不利なルールなので、そこをどう切り抜けていくのかが見どころですが、前作の時にも思ったのですが、名乗り出た人の言う事を信用しすぎている感じがします・・。どちらかがウソを付いている可能性と、どちらもウソを付いている可能性の両方を考慮しないと、簡単に負けてしまいますよね・・。2023/11/09
ひみーり
20
序盤、狂人村なにそれ、開幕トラップかけてくるのがたまりませんね。すべての小説に当てはまる感想で恐縮ですが基本ベースの設定があり、毎回ちょっと変化を加えるだけで全く別の物語が展開されるのが作家ってすごいなと感じてしまう。ここから重箱の隅、シャワーシーン(お色気判絵)は今回必要だったのは判絵尺の都合上?吊りって同時投票が原則だよねタイミングずらしちゃまずいでしょ(ロジック重視の小説ならなおさら)観察眼がない私でも粗が見つかるから有る人は突っ込みまくりな気がする。それでも好きなのが人狼ゲームシリーズだけど。2024/05/31
Yu。
19
通常だと多数の村人らによる人狼倒しのゲームなのだが、今回は10人中8人が人狼側という村人泣かせのルールから成る“マッド ランド”編。。いいねぇ‥今回の“用心棒役”はシリーズを通して一番好きかな‥ 特にラスト間際から魅せる怒濤の展開に痺れます。2018/03/23
陸抗
16
自分で希望して、あるいは拉致されて参加することになった、人狼ゲーム。人狼が一人、占い師、用心棒、あとは狂人が七人。狂人が勝つためには、人狼が村人の数と同じにならないといけないけれど、狂人は村人として数えられるので、運営の悪意がひしひしと伝わってくる。今回、生き残りたくて脱出を試みたり、ルールの死角を狙うような子が少なかったからか、いかに村人が勝つかが焦点だった。家出したくて参加した彼女の、詳しい事情も語られなかったし。どこか、淡々とした印象だったなあ。2018/10/20
あああ
12
友達に借りて。ふむ、最後そうなるんだ。なるほどねぇ。この人狼ゲームの設定って、ミステリーとかにも結構使えそうですね。探偵たちが集められて、人狼ゲームっぽく殺人事件を起こさせて……。でもって、最後ミステリー的な解決を入れれば、結構よくないか?普通の館ものとは一風変わったゲーム要素を取り入れ、なおかつそこにメタ要素を取り入れるという……そして最後、メタを生かした解決を入れれば結構……!とまぁ、こんなことを授業中に考えてるから、成績が下がるわけですが。2018/03/05