内容説明
「あの世」と「この世」を繋ぐ夜のごとき、不思議で怖ろしく不気味な怪談譚。黒木あるじの元に集ったのは、我妻俊樹、伊計翼、神薫、吉澤有貴、明神ちさと、葛西俊和、泡沫小唄、百目鬼野干、富士玉女の10名の恐怖の書き手たち。長い夜を噛みしめるように、怪しき話の数々をご堪能あれ。
目次
怨念の力
触れるもの
緊急停止
住宅地、深夜にて
賽銭泥棒
迎えの光は
閉店後
迷路の天狗
相方
プレゼントの人形〔ほか〕
著者等紹介
黒木あるじ[クロキアルジ]
2010年『怪談実話震(ふるえ)』で単著デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみきーにゃ
67
《購入》最近実話怪談ばかり読んでる気が、、、はじめましての方もいましたが、やっぱり黒木さんは安定感があるな~2017/04/21
HANA
61
十人の著者による怪談実話アンソロジー。怪談実話アンソロジーにつきものの玉石混交という面はあるものの、今回は各話とも平均的な出来で大きな当たり外れは無し。ただ読んでて気になったのが十人もの著者がいながら、文体や構成に少しの例外を除いて違いが無い事。著者名が無いと完全にわからないし。こう平均化されているとジャンルの未来に不安を覚えてしまう。それでも幾話かは独自のカラーとそれに伴う嫌感を出しているので、そちらに期待したい。あと黒木さんは怪談というより販促みたいで笑った。やっぱ本は絶版以外新刊で買うべきですよね。2016/06/02
あたびー
41
とても気になることが書いてありました。実話怪談本は中古で買ったらいかんのですと。人の手から手を渡る間に本の中に溜まったモノに《連中》が寄ってくるんですと。だから、実話怪談読む時は、中古じゃなく新品を買った方が安全なんですと。うちの実話怪談本は半数以上中古本なんですけど……家に入る時に角大師様が弾き飛ばしてくださったと信じよう……2023/06/13
澤水月
41
黒木あるじは監修で収載は二本。青森の方の文にデレキ…? 調べたらストーブの火かき棒、トングの方言で勉強になった。10人の筆者がどれ書いたかは目次でしかわからないが真っ黒で読めぬ笑。「夜の蝉」がありきたりに見せてラストで本投げたくなるほど恐ろしい! そして…怖い本は新刊で買おう!!!!2016/04/29
ネムコ
35
怪談も、やっぱり書き手の腕次第だなと思いました。十人での競作ですが、いずれ劣らぬ書き手揃い。とても読みやすく、かつ怖さの芯はしっかり掴んで読者に供してくれました。2017/05/15