内容説明
心にしんと落ちる怪。広がる恐怖の波紋が脳髄に響き渡る、衝撃の実話怪談!
著者等紹介
加藤一[カトウハジメ]
1967年静岡県生まれ。人気実話怪談シリーズ『「超」怖い話』四代目編著者として、冬版を担当。また新人発掘を目的とした実話怪談コンテスト「超‐1」を企画主宰、そこから生まれた新レーベル『恐怖箱』シリーズの箱詰め職人(編者)としても活躍中である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢追人009
143
文句なしに理屈抜きの怖さが堪らない超怖い話「申(さる)」ですね。『神域』携帯電話が架かり小学校の同級生と名乗る男からある土地を宅地向けに造成したいからと即見積もりを依頼された社長の山本さんは不審に思いながらも引き受ける。当日に近所に住む普段は穏やかな知的障害者の青年が「死ぬぞ、禁足地で神域だ、近寄るな」と興奮して警告する。現地に着くと突然青白い光が走り気を失う。目覚めると全員が鼻血を出し身に着けたお守りが焼け焦げていた。周囲からザッザッと大勢の足音が聞こえ出し全員が逃げるが遂には自宅にも足音がついてくる。2020/07/12
澤水月
28
意外や良い。特にさる たいこ は昨今スマッシュヒットの山怪のようなてらわない奇譚、実に良い。ブツ撮りで見舞われる怪奇、レンズを通して は似た現象を聞いたことがあり皆さんあるんだなあと。四つ辻も道をめぐる話は基本的で面白い。だが、なぜ文責を明らかにしないのか? 中にはひどいものもあり、今にして思えば は視点転換が分かり難く非常に混乱した。あとがきにいきなり三人現れても…超怖25周年というが自分の気持ちの中では平山さん関わり気合のK=カッパ辺りで終わりが始まり進吉さんが締めたと思えて。余生的に感じる2016/02/04
ネムコ
24
子供の頃の因縁で、毎年訪れる死霊。彼以外の家族が彼女に遇うと、翌日には命を落とす。妹が死に、娘が死に、妻が首を吊り、それでも自分の罪だと毎年死霊の訪れを待つ‥‥そんな気持ちで生きてる人がいるなんて、辛すぎる。「サイレンの家」も印象深い。2017/08/31
ラルル
24
うーん、可もなく不可もなく。「さる たいこ」以外はそれ程惹きつけられる話は無かったように思います2016/06/15
buchi
6
申年になって半年、やっと読めたー! 禁足地「神域」、でも結婚したのか「這う人」、羊頭「貴重な音楽と産声」、毒夫「見つけた」、突き落とし「黄ばんだ骨」、神隠し「あの夕焼けを覚えている」、偽善の代償「命日」、そして「サイレン」と「殺人犯」にどっきり。 おじいさんと子猿「さる たいこ」、心霊ヒゲ写真「徳」、照れ屋の夫「近い将来」には和んだ。 因果不明の得体のしれないものがたくさん出てきた印象の一冊。2016/06/12