内容説明
茶道は稽古事か、芸術か?抹茶、禅、茶道具、茶室…と知っておきたい常識を網羅し、茶道文化の構造を読み解く。
目次
第1部 茶の湯、その芸術活動(心に染みる抹茶の美味しさ;芸術の道を歩む茶の湯;禅と茶の湯;金銭が物語る茶の湯の発展;珠光茶の湯の遺産 ほか)
第2部 茶の湯、伝統芸能への道(茶の湯流儀が成立する様子;流儀と点前;流儀と茶室;流儀と茶道具;流儀を離れ、数寄風流する茶人たち)
著者等紹介
矢部良明[ヤベヨシアキ]
1943年神奈川県大磯町生まれ。東北大学文学部美術史科修了。東京国立博物館工芸課長、郡山市立美術館館長、薩摩伝承館館長、人間国宝美術館館長を歴任。蒼庵主人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たかこ
51
茶道歴30年。本質には到底辿り着ける気はしないけれど、自分なりの楽しみ方や伝えたいことがわかってきたところ。この本を読んで、茶道の相反するものの謎が少しわかった。茶道は、侘び寂びと言われるけれど実際には仁清や金襴手のような華美なものもあり、古典が絶対と言いつつも見立てや創作が素晴らしいともされる。唐物を多く見て美意識を研ぎすませ、茶事の体験を積み、その結果創意ある茶の湯を自ら発案する。利休を祖としながらも何を大事にするか、三千家やその他多く存在する流派がその結果なのかもしれない。続けて伝える、まず実践。2023/11/06
宇宙猫
16
挫折。内容は興味深いけど、文章や説明の仕方が合わなくて読むのが苦痛だった。2023/12/09
Kaname Funakoshi
2
茶を愉しむ人には、茶そのものにこだわる人、茶ならこだわりなくたくさん飲む人、茶そのものよりも茶道具や掛け軸や茶室や茶の入れ方飲み方にこだわる人がいる。(僕は茶そのものが好きなんだけど)最後に分類される人が愉しむとされる「茶の湯」が総合芸術としてどのように発展し、何を価値観としてきたのかが解説されている。名品を使うと格式が高くて、金がない人でも愉しめる茶を佗びとして追求したのが利休で、秀吉はファッションを極め、のように、茶道にもいくつかの価値があるらしい2023/02/12
月の翼
1
自分にはまだ早かった。歴史や何かが詳細に語られる本ではなかった。2023/03/08