内容説明
初めての欧米旅行で福沢諭吉は何を見た?『西洋旅案内』に記された珍道中を現代語で堪能!
目次
第1章 世界旅行の心得(外国へ行くこれからの日本人へ;世界各地域の特徴 ほか)
第2章 アジア、アフリカを巡ってヨーロッパへ(海洋旅行に必須の知識「経度と緯度」;世界の気候 ほか)
第3章 サムライたちのヨーロッパ珍道中(アメリカの次は通訳として欧州へ;出発から帰国までの流れ ほか)
第4章 アメリカ航路の案内(アメリカ経由でヨーロッパへ;ハワイの欧米化を目にする ほか)
第5章 サムライたちのアメリカ珍道中(幕府がアメリカへ使節を派遣した理由;蘭学ネットワークを介して使節に参加 ほか)
著者等紹介
武田知弘[タケダトモヒロ]
1967年生まれ、福岡県出身。出版社勤務などを経て、フリーライターとなる。歴史の秘密、経済の裏側を主なテーマとして執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
57
K図書館新刊棚。日本史上初の欧米旅行ガイド本『西洋旅案内』は「元祖地球の歩き方」とも著者は説明(2頁)。1867年のことだった。諭吉先生が欧州旅行でスエズ運河はまだ未開通。トルコから欧州つなぐ鉄道も未開通(26頁)。つまり、アラビア半島アデンへ船。そこから鉄道でスエズへ。そこからまた船で欧州へ上陸したらしい。ウイスキー、ブランデーは日本人の焼酎のような安い酒(49頁)。酒好きは本書をご覧ください。書籍では調べられないものだけを現地で知る(154頁)。百聞は一見に如かず。2022/01/07
鯖
18
明治初期までに三回渡航した福沢諭吉の旅行記を現代語訳したもの。船賃が横浜からフランスまで4~7000万(船のデッキで過ごすような最下層で900万)すっごいね…。ビビる。ゆきち、自分が妾つくんないのは偉いけど、パナマの現地の女の人がたくさん子ども抱いてるだけで「この父親が一緒かは分かったものではない」はないわ~。そういうのはまず栄一くんとか伊藤博文の鳩尾抉ってからにして。2021/09/26
はやたろう
8
福沢諭吉が書いた西洋旅行の心得本。西航記と福翁自伝に書かれたものの翻訳本。内容の前に、彼が明治維新以前に3度も欧米に行っていたことに驚かされる。150年前の世界を見た江戸末期の日本人の目線が面白い!2021/08/09
rinsuke
6
福沢諭吉が1859年に自信最初の海外渡航を経て明治維新が起きる前まで三度わたる海外経験を旅行ガイド本として出版した西洋旅案内を現代語訳した。 福沢諭吉が初めて海外に行ってから150年しか経っていないというのも意外と驚くところだが、当時日本の感覚からしたら福沢諭吉はかなり好奇心旺盛で積極的に英語を学ぼうとするなどしていた。 当時の日本事情や欧米の力関係を知れる良い一冊である2021/09/03
pettyori1
5
福沢諭吉が書いた本の現代訳。当時の航路や旅費、異国文化などさまざまな事を書かれており、鎖国中に海外に渡る大変さが伝わってきました。現代なら宇宙旅行に行くような感覚かも? 読みやすくて面白いし勉強になりました。2023/02/18