内容説明
未完成なのに“廃墟”と呼ばれる「柳京ホテル」、小さな島国ナウルに住む国民全員の移住計画、あまりに強力すぎて封印された「ツァーリボンバ」、アメリカ・カナダで本気で開発されていた空飛ぶ円盤、ソフトウェアのプロ育成を目指していた「シグマ計画」他、壮絶な失敗・中止となった計画の数々。
目次
1章 国家が夢見た巨大建造物(ヒトラーが建設しようとした世界首都「ゲルマニア」;東京と北京を結ぶ弾丸列車と朝鮮海峡横断トンネル ほか)
2章 国家の命運を左右するビッグプラン(幻に終わった「大和」級の戦艦建造計画;満州にユダヤ人国家を樹立しようとした「フグ計画」 ほか)
3章 強国になるための兵器と戦争(SF作品に登場するような兵器「怪力線」;空飛ぶ戦車「特三号戦車クロ」の開発 ほか)
4章 豊かさを追求したプロジェクト(赤字を垂れ流し続けた超音速旅客機「コンコルド」;フィリピンの首都で行われた水道の民営化計画 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
俊毅安村
1
日本の弾丸列車のように、戦後の新幹線につながるような有意義なプロジェクトもあれば、社会の現実を無視して、無知で無能な人間が指揮をとり、社会を改造しようとして数千万人を死に至らしめた大躍進運動まで様々な国家プロジェクトを取り上げています。 全般に言える事は、独裁者系が指揮したシステムは、現実の変化を捉えて対処する力が弱く、システムとして不完全生が高いと理解できます。2020/02/26
ほわわん
1
面白かった。このなんともあり得ない事のような、ドキドキわくわくするミステリー感はとても良かった。ヒトラーの自殺は嘘だったと思ってた。2017/05/09
えすてい
0
国内国外問わず「おじゃんとなった」「失敗となった」「歴史の闇に葬り去られた」数々の国家的事業を簡単に解説する雑学百科のようなもの。ソ連製スペースシャトル「ブラン」・日本における満州でのユダヤ人国家建設計画「フグ計画」・民間活用PPP方式による刷新があっけなく頓挫したロンドン地下鉄など1テーマ当たり2~4ページで紹介・解説されている。民事用から軍用・国家の建設と開発・裏プロジェクト・国家機密事項まで紹介されているものは幅広い。我々は常におじゃんとなって歴史の表舞台から封印されたものから学ばなければならない。2017/05/12
ぷくらむくら
0
どのプロジェクトも最初はいきごんでいた人達がいるのだろうなぁといろんな昔に想いを馳せる。2018/02/24