人種差別から読み解く大東亜戦争

電子版価格
¥612
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

人種差別から読み解く大東亜戦争

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 223p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784801300873
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0131

内容説明

1919年パリ講和会議―日本が提出した「人種差別撤廃案」はアメリカやイギリスの反対で否決された。あの戦争に至るまでの流れを「人種差別」の観点から明らかにする。

目次

第1章 大東亜戦争と人種差別
第2章 世界侵略を正当化した人種差別思想
第3章 アフリカ、インカ、アメリカの悲劇
第4章 奴隷貿易と無縁ではなかった日本
第5章 「植民地にされる」とはどういうことか
第6章 日本が求めた欧米列強と対等の地位
第7章 人種差別撤廃の理想を世界に問うた日本
第8章 日本人が知らない大東亜戦争の大義

著者等紹介

岩田温[イワタアツシ]
昭和58年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、同大学大学院修了。現在、拓殖大学客員研究員。専攻は政治哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こも 零細企業営業

17
カルフォルニア州に住んでた時に日系アメリカ人でキリスト教(多分、プロテスタント)の友人が言ってた。昔の序列。キリスト教徒の白人をトップにして、キリスト教徒の有色人種が下に置かれ。さらにその下に他宗教の白人。その下に他宗教の有色人種を置いていると聞いていた。滞在していた時は、黄色い猿と面と向かって言われた事は無いが。態度で差別を感じた事は多々あった。ただ行ってた時は人種差別なんてダサいという風潮が蔓延っていた時期でもあったから、差別する奴は、何か事情があるのか、もしくは病気のような扱いをしていた記憶がある2023/08/23

ひろし

15
当時の日本と日本人が、なぜ『あの戦争』を行ったのかを人種差別に焦点を当てて考察した本。沢山の理由が複雑に絡み合っているから、『何々だから日本は戦争をした』と一言では到底片付けられない中で、当時の白人による優越主義、黄色人種への蔑視や差別は、大きな一因を担っていると思う。感情的になるのを避け、参考文献をあげながら事実を淡々と、抑制的に考察してくれていることが伝わる文章で凄く良かった。白人の差別意識や政策の野蛮さ、凄まじさや、日本人奴隷の話など、知らないことや認識が甘かったことを沢山教えられた。良書です。2015/08/10

トラ

12
白人に、ここまで露骨な差別主義者が多いとは知りませんでした。アリストテレス、ヘーゲル、モンテスキューといった著名人たちには好意的な印象しか持っていなかったため、本書で語られる差別的な側面は全く知りませんでした。その中で差別意識を理由とした、白人たちの虐殺を糾弾したラス・カサスは、現代とは全く次元を異にした勇気と正義感を持っていたのだと思います。本書は、あの戦争について細かく語るのではなく、むしろ何故そうなったのかを新たな見地から私たちに示してくれました。2018/05/15

軍縮地球市民shinshin

12
大東亜戦争とあるが、大東亜戦争の話はほとんど出てこない。人種差別の世界史概説のような内容となっている。著者は開戦理由をそこに求めたいようだが、当時の東條内閣はこの点を明確にはしていない。開戦二年後に理由付けとして大東亜会議を東京で開催した、という見方の方が事実に近いのではないか。ただ、民間の右翼ではこういったアジア連帯主義的な言説は明治期から存在していたことは確かだが、その思想が大東亜戦中の内閣が採用するに至ったのは、ブレーンの存在がいるだろう。欧米が口では奇麗事を言っていたことがよく分かる本だ。2015/09/03

うえ

11
「「オランダは、その哀れな人々の中の救済可能な部分を救うために選ばれたのであります…キリスト教を迷えるジャワ人たちにもたらしているのであります…」彼らオランダ人はジャワ島で現地の人びとから徹底的な搾取を行っていたのですが、その搾取自体を反省することはありませんでした。むしろ、キリスト教を信じない無知で哀れな住民たちを文明化し、地獄の苦しみから救済してやっていると考えていた…ジャワ人たちをコーヒー栽培という労働に駆り立てるのは、悪事どころの騒ぎではなく、まさしく神の教えに従った真っ当な文明人の行為だという」2018/12/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9798498
  • ご注意事項