内容説明
古代ペルシャを舞台に王に成り上がろうとした若者の“権力”と“夢”をめぐる『夢は人生』。現世の“愛”を超克し、死を前に予見者としての天命をとりもどす女領主を描く悲劇『リブッサ』。19世紀オーストリア最高の劇作家の代表作2編を収録。
著者等紹介
城田千鶴子[シロタチヅコ]
1952年、神奈川県に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。2023年3月まで、早稲田大学等非常勤講師。専攻、オーストリア文学・ドイツ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nightowl
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チェコの女王、リブシェ(本には左記の名前で記載されていない...)として有名な女王の伝説を元にした恋と権力争い「リブッサ」、以前同出版社で刊行されたものに手を加えた冒険小説風の「夢は人生」の二作品。前者は結末への繋ぎに唐突さを感じる。「お気に召すまま」+「竹取物語」の穏やかさがあるだけに無理のある落とし方。後者の軽快さが持ち味らしい。ただ、日本語として訳すとすらすら読めるように気を配られてはいても、丁寧すぎて芝居向きの台詞とするにはかなり編集が必要になるもどかしさ。脚色やミュージカル原作としてなら...2025/03/16