内容説明
文学が退廃し言語への不信が増大しているいま、批評にはなにができるのか。“常套句”を拒む文学の恐怖政治家に対し、文学は日常的な“言葉”に頼ってこそ花咲き誇ると唱える、二〇世紀文芸批評における記念碑的作品。
目次
1 恐怖政治の肖像(未開状態の文学;貧しさと空腹;言葉は恐ろしい)
2 言葉の力という神話(恐怖政治の詳細;読者が作者を裏返しに見る;恐怖政治の短所へ)
3 修辞学の発明(錯視;恐怖政治、おのれを正当化できる;ある完遂された恐怖政治について ほか)
著者等紹介
ポーラン,ジャン[ポーラン,ジャン] [Paulhan,Jean]
1884年ニームに生まれ、1968年ヌイイ=シュル=セーヌに没する。フランスの作家、文芸批評家、編集者。アカデミー・フランセーズ会員。フランスを代表する文芸誌『新フランス評論(La Nouvelle Revue Fran〓aise)』の編集長を長らく務める
榊原直文[サカキバラナオブミ]
1955年、茨城県に生まれる。東北大学文学部卒業。同大学同学部仏文学科助手(1987‐89年)、奥羽大学文学部フランス語フランス文学科助教授・教授(1989年‐2007年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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