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内容説明
生‐死の深淵。フロイト『快原理の彼岸』の未曾有の読解を提示し、ラカンの『盗まれた手紙』読解における「真理」概念を徹底的に批判して、精神分析における郵便的転移の可能性を、ルネ・マジョールとの対話形式で探る画期的な書。明解な日本語による待望の翻訳。
目次
思弁する―「フロイト」について(警告;フロイトの遺産;パラリーズ ほか)
真理の配達人(盗まれた動機;明らかすぎること、あるいは自らの場所に欠けていること;(無‐)視点―女性のセクシュアリティーに代わる“の場における”真理 ほか)
「まったく」あるいは「すべて」について
著者等紹介
デリダ,ジャック[デリダ,ジャック] [Derrida,Jacques]
1930年、アルジェリアに生まれ、2004年、パリに没した。高等師範学校、社会科学高等研究院などで教鞭を執る。現代フランスを代表する哲学者のひとり
若森栄樹[ワカモリヨシキ]
1946年、東京に生まれる。東京大学大学院修士課程修了。獨協大学名誉教授。専攻、現代フランス文学・思想
大西雅一郎[オオニシマサイチロウ]
1955年、大阪に生まれる。東京大学大学院博士課程中退。成蹊大学名誉教授。専攻、フランス現代思想・文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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「真理の配達人」が読めるまで16年かかった……。ラカンの読解からラカンを精神分析(=脱構築)するという大変意地が悪いことをしているのでラカンと弟子のジジェク に恨まれることになるwよく読めばデリダのやり方は正攻法に「盗まれた手紙」を読解するというパフォーマーティブな振る舞いが地味にボディーブローのように効いてくるのが面白い。ただ、ジジェク が言うように手紙を送信するという身振りがすでに大文字の他者に登録されている(故に手紙は宛先に必ず届く)ということに対して、どう答えるのだろうか。2023/10/22