内容説明
ブルトンなしにジャック・ヴァシェは何者だったのか?黒いユーモアの体現者、戦場から謎めいた手紙を送り、作品を残さずして早世した伝説のシュルレアリスト―しかし、それはブルトンによって偶像化された姿だった。故郷ナントでの文学活動、苛酷な従軍生活、死の真相…。様々な記録や証言、発見された手紙や草稿をもとに、知られざる生涯を克明に辿る。
目次
第1部 ジャック・ヴァシェとサールたち(ラ・グランディー王国の王(一八九五‐一九一二年)
一九一三年のアナーキー(一九一三年)
サールたちの大饗宴(一九一四年))
第2部 戦争の手紙の始まり(榴弾兵ヴァシェ(一九一五年)
通訳ヴァシェ(一九一六年))
第3部 長引く戦争(h抜きのユーモア(一九一七年‐1)
拳銃を手に(一九一七年‐2))
第4部 終結へ(アポリネールを倒せ(一九一七年‐3)
再会を期して(一九一八年)
一月六日、ホテル・ド・フランスにて(一九一九年‐1))
第5部 ヴァシェの再発見(偶然の生と死(一九一九年‐2)ブルトンなしに、ヴァシェは何者であり得たか?(一九七〇年‐))
付録 ヴァシェ短篇小説選
著者等紹介
後藤美和子[ゴトウミワコ]
1964年、埼玉県に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、早稲田大学非常勤講師。専攻、二十世紀フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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