内容説明
「絵画の終焉」がささやかれて久しい現代においてなお、絵画を描きつづけること。写真を描きうつす“フォト・ペインティング”から、デジタルイメージをもちいた近作“ストリップ”まで、多岐にわたる作品を横断し、リヒターの制作理念を明らかにする。
目次
1 消えゆくイメージ
2 偶然性と秩序
3 世界を知るための「地図帳」
4 視点の移動、時間の攪乱
5 光と幻影
6 美しいもの
7 イメージの映像化
8 豊島プロジェクト―無用に捧ぐ
著者等紹介
林寿美[ハヤシスミ]
1967年、兵庫県に生まれる。国際基督教大学教養学部卒業。DIC川村記念美術館学芸員、国立国際美術館客員研究員などを経て、現在、インディペンデント・キュレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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wasabi
2
さほどページ数は多くないのにリヒター批評として完璧では。近代〜現代の絵画の変遷を総決算するようなリヒターの作品が美術界からの期待を一身に受けてるのは、なるほど理解できる。だからこそ本書の副題「絵画の未来へ」には白けてしまうところが少しばかり(むしろ終着点では?)。2023/05/20
今を生きる
0
フォトペインティングからアブストラクトペインティングまでの移り変わりが興味深い。 スプリットがミクロ単位で分解された後に再統合された色の線という話で、鑑賞体験の不思議さを思い出した。また技術の発展と共にどんな絵画に近いイメージができるか楽しみだ。2023/10/31
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