内容説明
マダムたちが愛してやまない、ほんとうのフランス料理。いつの時代でも人を魅了する料理がある。翻訳家であり料理教室を主宰する著者による、文学作品を逍遥しながらの、素朴でいて豊穣な昔ながらのフランス料理をめぐるエッセイ。バルザック、メグレ警視、そしてプルーストまで。
目次
すかんぽ入り目玉焼きをつくりましょう FONDRE―プルーストの苺クリームからはじめる
鯖を果物の実の香りで食べる MITONNER―バルザックのみたてたパリの鯖料理
一・五キロ以上の肉片をとろ火でぐつぐつ五時間から七時間煮る BRAISER―おいしい肉料理はスプーンで食べる
卵と牛乳をまぜて、固まらせすぎない BAIN‐MARIE―メグレ警視夫人のつくるクレーム・アングレーズ
チョコレートムース作りは、固めるのではなく、混ぜることでした TRAVAILLER―革命前夜、ヴェルサイユ宮殿で、メレンゲをまぜつづけたマリー・アントワネットさんへ
オムレツは、ゆすって、ひとりでにくるまるようにすべらせる SAUTER―「黄身と白身は一緒にまぜちゃだめなの」と石井好子さん
煮魚も焼き魚も香りのなかでふるえます FRISSONNER―魚料理にレシピなんかない
鱈のオリヴ油煮は干し鱈でなければならないのでした SAVARINER―バスチーユの朝市に巨大な棒鱈が並んだ一九九五年秋
庭で拾った梅の実で酵母をこしらえてパンを焼く CONFIRE/CONFIT/CONFITURE―パン種酵母は、六月、庭の梅の木の下にありました
至福の時を食べる GOUTER―ジゼルのカフェ・オ・レとバアネット夫人のマフィン
冷めてこそ肉料理のほんとう `A LA GEL〓E―パテ料理の理念とは
料理のユマニスム お魚がフランス美食の王さまになるとき GASTRONOME EST HUMANIT〓―『千夜一夜』のティグリス河のお魚
著者等紹介
村上葉[ムラカミヨウ]
1939年、京都に生まれる。慶應義塾大学文学部卒業。朝日新聞記者をへて、渡仏。その後、自宅にてフランス語によるフランス料理教室を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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