内容説明
空間創造と位相の身体―バウハウスの教育者にして舞台芸術家オスカー・シュレンマー(1888‐1943)。芸術運動が大きく転換した両大戦間の時代に舞台空間に実験的なパースペクティヴを取り入れたバウハウスのマイスターは、いかなる舞台芸術を構想したのか。バウハウスにおける基礎教育の授業内容と演出を手がけた舞台空間を豊富な資料から掘り起こし、芸術の可能性を切り拓いた空間創造の力学を明らかにする。
目次
序章 空間造形家の誕生
第1章 二つの革命―舞台の再編成
第2章 抽象舞台のメカニック―「人間と芸術的形象」
第3章 身体の位相空間―「人間」の形象表現
第4章 舞台空間の運動学―実験としての「バウハウス・ダンス」
第5章 複数のパースペクティヴ―バウハウス以降の取り組み
終章 オスカー・シュレンマーの舞台芸術
著者等紹介
柴田隆子[シバタタカコ]
東京都生まれ。学習院大学大学院身体表象文化学博士課程修了。博士(表象文化学)。現在、専修大学国際コミュニケーション学部准教授。専攻は、ドイツ語圏の舞台芸術理論、演劇学、舞踊学。批評家としても活動しており、「不変に挑む普遍的「物語」:She She Pop『春の祭典:She She Popとその母親たちによる』」(『シアターアーツ』第五九号、2010年)で第一九回シアター・アーツ賞大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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