内容説明
モダニズムが浸透する戦後において、作家、評論家、歴史家たちは分野を超えて共同し、そのプリズムは展示空間に投射された―。1940年代から1960年代において画期をなした展示空間の歴史を綿密に検討し、「伝統」「デザイン」「環境」を論点に“鈍色の歴史”を立体的に描き出す。
目次
第1部 伝統―鈍色の足場(占領下のアントニン・アンド・ノエミ・レーモンド―「Japanese Household Objects」展(一九五一年)
方法としてのディスプレー―国立近代美術館とその会場(一九五二年)
丹下健三と岡本太郎による壁画の設置―「メキシコ美術展」(一九五五年))
第2部 デザイン―鈍色の議場(浜口隆一とアーサー・ドレクスラーの交錯―「二〇世紀のデザイン」展(一九五七年)
メタボリズムの場景―「Visionary Architecture」展(一九六〇年))
第3部 環境―鈍色の広場(百貨店のインターメディア―「空間から環境へ」展(一九六六年)
大阪が学んだこと―モントリオール万国博覧会(一九六七年))
著者等紹介
辻泰岳[ツジヤスタカ]
1982年生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)。日本学術振興会特別研究員、コロンビア大学客員研究員、慶應義塾大学特任助教などを経て、筑波大学助教。美術史および建築史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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