フライシャー兄弟の映像的志向―混淆するアニメーションとその空間

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  • サイズ A5判/ページ数 293p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784801004979
  • NDC分類 778.77
  • Cコード C0074

内容説明

実写映像のトレースによって描かれたアニメーション、実写の人物とアニメーション・キャラクターの直接的なやりとり、ミニチュアの舞台装置の中で動く漫画絵―“実写”と“アニメーション”のはざまに描き出されたフライシャー兄弟の美学とはいかなるものだったのか?「ベティ・ブープ」や「ポパイ」による成功の傍ら、混淆する映像空間に拓かれたフライシャー・アニメーションの創造力を、1920~30年代アメリカの社会・文化状況、映像制作技術、さらには現代日本のアニメーションへも射程を広げながら展望する。

目次

序章 フライシャー兄弟の映像的志向
第1章 フライシャー兄弟とその作品
第2章 「インク壺」シリーズにおける異なる空間の隣接
第3章 動きの次元における異質なものの混淆―キャロウェイ三部作のロトスコープ映像
第4章 ステレオプティカル映像における階層性と質感の不統一―「ポパイ」スペシャル版とアラビア的空間
第5章 映像的志向性の帰結するところ―『ガリヴァー旅行記』と『バッタ君町に行く』
終章 混淆する映像の系譜と二項対立の撹乱―フライシャーの映像的志向性が示すもの

著者等紹介

宮本裕子[ミヤモトユウコ]
明治学院大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(芸術学)。現在は、明治学院大学言語文化研究所研究員、明治学院大学、東京造形大学、法政大学非常勤講師。専門は映画・アニメーション研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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