内容説明
あらゆる場所で出くわす“風景”という言葉はいったい何を意味しているのだろうか。“風景”という概念とそのイメージを根本から捉え直し、映画、美術、法制度まで、環境美学の成果に応答しながら横断的に思考することで、“風景”の問題に美学の側からアプローチする。現代イタリアを代表する美学者による、風景のアクチュアルな状況に応じた理論化の試み。
目次
第1章 風景の哲学のために
第2章 地理映画、あるいは風景のために映画に何ができるのか
第3章 イメージ対自然
第4章 環境美学の試験台としての風景
第5章 現代環境美学におけるいわゆる科学的認知主義について
第6章 美学とエコロジーの悪しき関係に関する覚書
第7章 イタリア法制度の風景理念―一九二二年法から「文化財および風景法規」まで
第8章 風景と国家の現在
第9章 農業と風景―耕地から生の自然、生の自然から耕地へ
著者等紹介
ダンジェロ,パオロ[ダンジェロ,パオロ] [D’Angelo,Paolo]
1956年、フィレンツェに生まれる。1980年にローマ大学卒業。1988年にボローニャ大学にて博士(哲学)。メッシーナ大学助手、ローマ第三大学助教授を経て、ローマ第三大学教授に着任。現在、イタリア国立大学評議会員を務める。専攻は、美学
鯖江秀樹[サバエヒデキ]
1977年、姫路市に生まれる。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。現在、京都精華大学准教授。専攻は、イタリアを中心とする近代芸術史、表象文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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