内容説明
「意識の流れ」「コラージュ」「ポリフォニー」など、読書行為が「組み立て」となる小説が数多く生み出されてきた。本書はこうした小説を「モンタージュ」という概念から捉え直し、制作手法からばかりではなく、「縞模様」と「紐づけ」をキーワードに作品受容の観点から制作/読解の手法を実践的に検討することで、分析装置としての「モンタージュ」を鮮やかに提示する。
目次
序
第1章 二つの文学的モンタージュ(分裂した辞書的定義;フォトモンタージュと文学的モンタージュ;映画のモンタージュと文学的モンタージュ)
第2章 “縞模様”と“紐づけ”(物語装置としてのモンタージュ;カットを指摘することの難しさ;時空間的モンタージュの問題点;引用モンタージュの問題点;“縞模様”と“紐づけ”)
第3章 モンタージュ小説の類型論(さまざまな縞模様;モンタージュ小説のテーマ的分類)
結論
著者等紹介
小柏裕俊[オガシワヒロトシ]
1978年、埼玉県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、京都造形芸術大学非常勤講師。専攻は、フランス文学、文学理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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