コレットの地中海レシピ

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  • サイズ 46判/ページ数 200p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784801004160
  • NDC分類 954
  • Cコード C0098

内容説明

素朴で豊穣な、昔ながらのフランス料理の真髄がここに。踊り子をしながら、シャネルなどと交流し、自立した女性の先駆けとして、時代の先端を歩み、創作活動を行ったコレット。プロヴァンスの野菜を、パリのパレ・ロワイヤルで楽しんだというグルメの先駆けであった女性作家による、おいしいエッセイ。

目次

地中海のていねいな暮らし(葡萄の木のある家―地中海の田舎にわたしの家をつくった頃;「ベラヴィスタ」と呼ばれる地中海の宿の女主人たち―わたしの家が出来るまでの序;地中海はわたしの台所―森の薪を燃やして魚を焼く宵;わたしの田舎の家からの遠足―廃虚の僧院へ三世紀をさかのぼる夏草のなか;プロヴァンスの優しい休息―炉を焚いて炎と語るパントマイム;炉の灰に埋めてローストチキンはできあがる―フランスの美味の基本理念;昔風牛肉煮込みはおさとうを入れるだけ―マダム・イヴォンヌは講釈しない;世紀末、乳母のお乳を吸わされたわたし―そして子供時代のおやつは;もう料理レシピはうんざり―コレットさんの『ヴォーグ』誌の料理記事;葡萄酒は冬の宵ごとたのしく煮え立っていた―わたしのブルゴーニュ;はしばみの沈黙におもう子供時代への挽歌)
コレットとその仲間たち(シャネルにコートを作ってもらう;マルセル・プルーストからコレットへ;コレットよりマリー・ローランサンへ;ファルグ氏が語るコレットへの讃歌―幸せを世紀の末まで語りつぐ女)

著者等紹介

コレット,シドニー=ガブリエル[コレット,シドニーガブリエル] [Colette,Sidonie‐Gabrielle]
1873年、フランス、ブルゴーニュ地方のサン=ソヴール=アン=ピュイゼーに生まれ、1954年、パリに没した。最初の夫ウィリーとともに、「クローディーヌ」ものを書いて作家デビュー。その夫と離婚後、パントマイム役者や踊り子として生計をたてるかたわら、その華麗な恋愛遍歴をもとに執筆活動を行う。マルセル・プルーストやアンドレ・ジッドにその作品を賞賛され、交流のあったシャネルやマリー・ローランサンらとともに、自立した女性の先駆けとしてシンボル的存在でもあった

村上葉[ムラカミヨウ]
1939年、京都に生まれる。慶應義塾大学文学部卒業。朝日新聞記者を経て、渡仏。その後、自宅にてフランス語によるフランス料理教室を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

南雲吾朗

62
「そう、はじめに海のことを語らねばならない。」プロヴァンスの、のどかな風景を詩的な文章でほぼ1ページ綴った後に出てくること一言で、心を鷲掴みにされてしまった。1章が数ページで終わるが、なんと濃密な文章なのだろう。風、匂い、温度。まるでその場に居るように感じる。文字に情景を載せて綴っている。食にまつわる話もいくつかあるが、どれも素朴で美味しそうなものが多い。「ファルグ氏が語るコレットへの讃美」「シャネルにコートを作ってもらう」が好きである。章末のレシピは訳者が書いたものらしい。2021/03/27

ワッピー

27
新聞の書評から。初コレット。プロヴァンスの別荘で夏を過ごした随想にコレットの作品に出てくる料理のレシピをはさんで紹介する訳者編のエッセイ集。ある時は追憶に浸り、あるいは幻想にとっぷり浸かって紡がれる自由奔放な文章で光り輝く南仏の景物とスローフードの魅力を伝えていて、かつてピーター・メイルの諸作であこがれたプロヴァンスを(時代は違いますが)再訪した気分。末尾の書簡・あとがきを入れても154ページの薄い本なので、一気読み!と思っていたら、日本語としては気になる文章が点在して意外に苦戦したことを白状します。2020/03/16

かもめ通信

19
後半に収録されたいくつかの手紙は、当時の文化人の交流記録としても興味深いが、本書のメインはなんといっても、夫のゴーストライターから始まって、踊り子をしながら小説を書き、三度結婚し、いろんな意味で名をはせた当代きっての人気作家が、その派手なイメージとは裏腹に、それでもやっぱり熱く語る食材と料理と田舎暮らし。『青い麦』で描かれていた繊細な風景描写は、コレットが愛したプロヴァンスの田舎道、海の色とピタリと重なる。ただし、著者と編訳者の仕事の区別がつきにくいなど編集上の難点も。 2020/03/23

アヴォカド

16
もちろんエッセイいいなと思い、レシピ部分の記述がまたいいなと思って読み終わったら、訳者あとがきに「作り方は訳者が書きました」と。いい記述だからそれはそれでいいかと思うけど、まあちょっと脱力したことをここに告白。2020/07/09

Christena

15
女優であり作家であるコレットのエッセイ集。1930年代後半に雑誌『ヴォーグ』や『マリ・クレール』に掲載された記事などから編集したもの。自然、草花、食べ物などの細かい描写が特徴的で、その頃の日々の生活が目に浮かぶようなエッセイ集。各ストーリーと組み合わせて、その内容にまつわるレシピもあり、使うバターの量が多さに、ブルゴーニュあたりの伝統的なフランス家庭料理はこうなのかという驚きも。巻末に著名人からコレットへ送った手紙も何通か掲載されており、マルセル・プルーストとも親交があったことが分かり、興味深かった。2020/03/28

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