内容説明
何の考えもなしに不意に書きはじめられた語は、なぜ自らを探し求めるように連鎖していくのか?―純粋な思考の表現を目指す一方で言語に頼らざるを得ないという逆説に引き裂かれながら、果敢にも自動記述を実践したエリュアール。解読不能寸前のシュルレアリスム的テクストを解剖し、その原理を露わにする。
目次
序論
1 言語なき詩(精神の至上性;言語なき詩;自動記述の逆説的論理)
2 隠喩的自己回帰としての自動記述(隠喩的二重化;自動記述の隠喩;顔の継起)
3 言語的要素の連鎖と差し向けの機能(音の連鎖;並置;差し向けの機能)
結論
著者等紹介
福田拓也[フクダタクヤ]
1963年、東京都に生まれる。慶應義塾大学大学院博士課程中退、パリ第八大学大学院博士課程修了。パリ大学博士。詩人。専攻、フランス文学。東洋大学法学部企業法学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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