ミヒャエル・ハネケの映画術―彼自身によるハネケ

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  • サイズ A5判/ページ数 428p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784801001398
  • NDC分類 778.234
  • Cコード C0074

内容説明

『ファニー・ゲーム』で物議を醸し、『愛、アムール』で新たな境地を拓いた鬼才ミヒャエル・ハネケ。カンヌ映画祭で栄誉あるパルム・ドールを2回にわたって受賞した、数少ない監督の一人であり、アウシュヴィッツ以降の芸術を追究しつづけるハネケの創作の秘密がわかる、貴重なインタビュー集。

目次

青年時代―ラジオでのデビュー
演劇時代
『その後に…』、『粗大ごみ』、『湖へ通じる三本の道』
『レミングたち』第一部、第二部
『変奏』、『エドガー・アランは誰だったか?』、『フラウライン』
『ある殺人者のための追悼文』、『反乱』、『カフカの「城」』
『セブンス・コンチネント』、『ベニーズ・ビデオ』、『七十一フラグメンツ』
『キング・オブ・フィルム/巨匠たちの六十秒』、『ムーア人の頭』、『ファニーゲーム』、『ファニーゲームUSA』
『コード・アンノウン』、『ピアニスト』
『タイム・オブ・ザ・ウルフ』、『隠された記憶』
オペラ劇『ドン・ジョヴァンニ』―映画の教え
『白いリボン』
『愛、アムール』

著者等紹介

ハネケ,ミヒャエル[ハネケ,ミヒャエル] [Haneke,Michael]
1942年生まれ。オーストリア出身の映画監督。舞台演出家からキャリアを始め、テレビ映画を経て、1989年に『セブンス・コンチネント』で劇場用映画デビュー。『ベニーズ・ビデオ』(1992年)、『ファニーゲーム』(1997年)の問題作で映画界に衝撃を与え続け、『ピアニスト』(2001年)ではカンヌ映画祭三冠に輝く。『白いリボン』(2009年)と『愛、アムール』(2012年)では、カンヌ映画祭パルム・ドール連続受賞を果たす

スィユタ,ミシェル[スィユタ,ミシェル] [Cieutat,Michel]
ストラスブール大学で長年教鞭をとるとともに、フランスの映画雑誌『ポジティフ』の批評家を務める。ハリウッド映画の表象分析や映画史を論じる

ルイエ,フィリップ[ルイエ,フィリップ] [Rouyer,Philippe]
映画史家・批評家。パリ第一大学で映画分析を講じる。『ポジティフ』誌の編集委員であり、テレビ(カナル・プラス)やラジオ(フランス・キュルチュール)でも映画番組を担当

福島勲[フクシマイサオ]
1970年、埼玉県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、北九州市立大学文学部准教授。専攻、フランス文学・思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

25
ラース・フォン・トリアーのような「天然」というわけでもなさそうだが、それでいて『ファニーゲーム』のような物議を醸す映画を撮る。計算しているのかしていないのか。思慮深い哲人のような佇まいを見せるミヒャエル・ハネケという映画監督の人となりにここまで肉薄したのは収穫であると思う。私自身もまた、この本を片手に再び『白いリボン』『愛、アムール』といった映画の中に入って行きたくなった。ハネケを通して見る世界は、暴力や人間不信が蔓延する不吉な世界。だが、彼の言葉に導かれて世界の現象を見つめるとそれこそが真実と思えてくる2021/09/07

踊る猫

22
ミヒャエル・ハネケ。彼の映画を観れば観るほど、彼がどう計算して映画を撮ったのか(別の言い方をすれば、何処まで「自然体」で映画を撮ったのか)を知りたくなる。そんなファンには堪らない一冊。逆に言えば、ファンではない人はある程度ハネケを、せめて『ファニーゲーム』だけでも観ておかないとキツいかもしれないという厳しい一冊。過剰に分析を施そうとするインタヴュアーと、それをはぐらかすように素っ気なく回答するハネケの関係がなかなかハネケ的な皮肉を感じさせて面白い。食えない人だ、ハネケは……この本を片手にまた映画を観たい!2018/10/09

たい

1
ハネケの作品が好きで読んだんだけど、インタビューの内容がゴリゴリで映画が好きな人ってこんな風に観たり分析したり興奮したりするんだ!という発見があってとても面白かった。自分の映画の見方がこれを読んでから変わった気がする。2018/04/15

Chihoish

0
監督の作品が好きなので楽しめた。読み応えはたっぷり。2016/04/16

n_kurita

0
ドキュメンタリー:ミヒャエル・ハネケという映画を観た後に読み始めた。訳があまりにも直訳過ぎて会話としてぎこちないのが残念。特に映画の中での彼はかなりフランクなのに対し、こちらは「ですます調」を使っているのが違和感。しかしドキュメンタリー映画と併せて読むと、想像していたよりもずっと親しみやすい人物であると同時に想像を絶するほどの完璧主義者で驚く。また彼の言動や作品のテーマが随分と昔から首尾一貫している事に改めて感銘。インタビュアーがものすごくハネケ作品や彼の思想に詳しく、忠実・誠実で素晴らしい。面白かった。2015/12/15

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