内容説明
西欧において古代より深い交流を保ってきた詩と美術の関係は、19世紀フランスに出現した詩人マラルメによって決定的に刷新される。書物/挿絵/タイポグラフィー/視覚詩において記念碑的な作品を生み出した詩人の影響のもと、“詩とイメージ”の関係は現代までどのように多様化してきたのか。日仏の研究者たちがその本質を究明する。
目次
第1部 イメージの世界、詩の世界―本という媒体の変貌(マネとマラルメ―絵画と詩の共鳴;書物の歌―詩集の変容)
第2部 詩集の中のイメージ(ピエール・アルベール=ビロー―詩集に書かれたイメージ;ジャン=フランソワ・ボリーの視覚詩における活字のコラージュと本のレディ・メイド)
第3部 詩をイメージにする―挿絵の多様性(読めないテクスト、見えない書物―ゲラシム・ルカの視覚的実験;ランボーの『イリュミナシオン』とキュビスム―ロジェ・ド・ラ・フレネの「『イリュミナシオン』のための習作」について)
第4部 ピカソという巨人(詩の挿絵画家ピカソ;ミシェル・レリスの肖像―パブロ・ピカソの場合)
第5部 イメージを考える詩人、イメージと遊ぶ詩人(ヴァレリーと写真;ジャック・プレヴェールと静止したイメージ)
著者等紹介
シモン=及川,マリアンヌ[シモンオイカワ,マリアンヌ] [Simon‐Oikawa,Marianne]
1969年、マルセイユ生まれ。国立高等師範学校卒業。現在、東京大学大学院准教授。専攻はフランスと日本におけるテクストとイメージの関係(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ami
T.G.