出版社内容情報
「あの人は仕事の先延ばしばかりする。本当に努力が足りない!」
「また先延ばしにしてしまった。自分はなんてダメな人間なんだ……」
そう思うことはありませんか?
会社などにおける業務の先延ばしは、とかく本人にその要因を求めがちですが、果たしてそれは本当なのでしょうか?
本書はそんな疑問から生まれた一冊で、「なぜ人は仕事をはじめとした物事を先延ばしにしてしまうのか?」「本人が気をつけるだけで解決できる問題なのか?」について、真正面から検証しました。
その結果、従来の研究で「個人の資質」と捉えられてきた仕事の先延ばしは、実は組織の諸問題が個人の現象として表出する部分も大きく、組織の問題をどう解決するかを考えないと、個人の気合や根性という属人的な対応しかできないために不十分な解決で終わってしまうことが、最新の研究などからわかってきました。
本書は、自身も種々の「先延ばし」で苦しんだことでこの問題研究に取り組む著者を迎え、組織で発生する仕事の先延ばし現象について、科学的知見を踏まえた組織的な仕組みやアクションで解決を考えます。
具体的には職場の「あるある」なケースをショートストーリーで示しながら先延ばしの要因を洗い出し、組織と個人の両方向から解決のアプローチを解説していきます。組織や職場環境の改善や変革の取り組みにお役立ていただければ幸いです。
内容説明
先延ばしが発生するのは、本人の努力や性格だけの問題なのでしょうか?言い方を変えると、本人の自助努力以外に、改善策はないのでしょうか?先延ばしが起きて困るのは、会社や部署をはじめとした組織も含まれます。本書は、先延ばしを組織的な現象として捉え直し、解決を目指す一冊です。
目次
第1章 最近、仕事の調子はどう?“業務内容をデザイン”(この仕事、面倒過ぎない?~業務が複雑で先延ばす~;ダラダラ仕事してしまう~終わりが見えなくて先延ばす~ ほか)
第2章 そっちの部署はどんな感じ?“人間関係をデザイン”(組織の輪にうまく入れない~孤立して先延ばす~;自己流でやらざるを得ない…~フォロー不足で先延ばす~ ほか)
第3章 ちゃんと見てくれているのかな?“組織内の評価をデザイン”(うちの上司、頭固すぎ!~上司と馴染めず先延ばす~;仕事配分が間違ってない?~業務量が多すぎて先延ばす~ ほか)
第4章 自分は頑張っているのになぜ遅れる?“マインドセットをデザイン”(考えていたら時間が足りない!~段取りが悪くて先延ばす~;いける!と思ったのに…~見込みが甘くて先延ばす~ ほか)
著者等紹介
黒住嶺[クロズミリョウ]
株式会社ビジネスリサーチラボフェロー。学習院大学文学部卒業、学習院大学人文科学研究科修士課程修了、筑波大学人間総合科学研究科心理学専攻満期退学。修士(心理学)。日常生活の素朴な疑問や誰しも経験しうる悩みを、学術的なアプローチで検証・解決することに関心があり、自身も幼少期から苦悩してきた先延ばしに関する研究を実施。教育機関やセミナーでの講師、ベンチャー企業でのインターンなどを通し、学術的な視点と現場や当事者の視点の行き来を志向・実践。その経験を活かし、多くの当事者となりうる組織・人事の課題への実効的なアプローチを探求している
伊達洋駆[ダテヨウク]
株式会社ビジネスリサーチラボ代表取締役。神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了。修士(経営学)。2009年にLLPビジネスリサーチラボ、2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。以降、組織・人事領域を中心に、民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知の両方を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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