映画秘宝COLLECTION
アウトロー女優の挽歌―スケバン映画とその時代

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  • サイズ A5判/ページ数 349p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784800315748
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C0074

出版社内容情報

女番長(スケバン)映画が日本映画の女性像を変えた!映画が最もアナーキーだった時代に生まれた男性と権力への反抗を描いた作品群と、スポットを浴びた名花たち。短くも美しく燃えたジャンルへのレクイエム!斜陽化する映画界において、大手各社が成人映画へと転換していった60年代末?70年代。そんな時代に生まれた日本独自のジャンル「女番長(スケバン)」映画。権力と闘う若き女性アウトローを描いた映画群はいかにして成立し、発展していったか?成人路線の女番長映画が、徐々に「闘う」映画となり、そして女性映画へ発展する──。かつて弱者だった若者と女性の生き方を変え、80年代の新時代を切り拓いたジャンルの数奇な運命と文化的意義を、出演女優たちの魅力とともに綴る。

内容説明

スケバン映画が日本映画の女性像を変えた!70年代、銀幕に狂い咲き、男と闘い、男を倒した画期的存在、スケバン。その時代と意義を問う革命的映画論!!

目次

成人映画の黄金時代
異常性愛路線と東映の初期エロス女優たち
女番長女優の星、現る
新時代の女アウトロー
消えた女番長女優たち
スケバン映画大戦争
ドラゴンVS女番長
スケバン、日本を飛び出す
スケバン、香港への道
ラスト・スケバン・スタンディング〔ほか〕

著者等紹介

藤木TDC[フジキティーディーシー]
1962年生まれ。フリーライター。執筆テーマは映画、芸能史、横丁・小路の歴史探索、漫画原作など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田中峰和

5
半世紀以上前に映画界を席巻したスケバン映画。女番長と書いてスケバンと呼ばせた。ヌードと暴力、主人公はタイマンを張り、リンチを受けるが勝利する。そのヒロインとしてしのぎを削ったのは陽の池玲子と陰の杉本美樹。華やかな池に対し杉本はその後塵を拝した。時代劇から地位を奪ったヤクザ映画はやがてスケバン映画と併映されるが、商売の上手い東映はブルース・リーの人気にあやかり、池を香港に進出させる。杉本は引退と復帰を繰り返し24歳で結婚。池は麻薬などの事件と復帰を繰り返す。やがて志穂美悦子の登場で時代は変わっていく。2021/09/01

hitotak

5
専ら脱ぐことを期待され、沢山の映画に出演していた二人の女優(当時の雑誌等ではポルノ女優と呼ばれていた)を中心に、女性が主役のアクション映画の誕生から終焉までが、300ページ超・2段組で非常に詳細に書かれている。会社はとにかく脱げる女優が必要で、裸を拒絶すれば干されてネガティブな記事を出され、脱がない映画の出演を希望しても通らない。会社にとっては裸が売りの女優など捨て駒に過ぎなかったのだろうか。一時は隆盛を誇ったジャンルだが、時代の流れで今では絶滅状態。二人の女優も引退し、消息は絶えているという。2019/02/14

桑畑みの吉

2
1970~1975年辺りに量産されたスケバン映画の盛衰をメインに語った本である。映画だけでなく当時の社会風俗にもページが割かれている。中でも東映ポルノの看板女優であった池玲子と杉本美樹関連の話がやはり興味深かった。1970年代に経営が苦しかった映画会社の商魂逞しさは今の映画界に欠けているものであろう。反面ポルノ女優に対する東映の狡猾さは現代のAV出演強制問題と同じ匂いがする。なお本書では女優やポスターの写真が1枚も掲載されておらず読んでいてイメージを掴みにくいのが欠点だと思う。2019/07/18

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