出版社内容情報
調べ尽したり!映画の宣伝コピー100年分!
観客を呼び込むためにひねり出された、宣伝マンたちの情熱と迷走の結晶! その膨大な惹句を引用し、さまざまな切り口や手法を読み解いた画期的映画研究書の誕生。
【はじめに ―― 映画宣伝とコピーのクロニクル】
【第一章 映画コピーの核】
いかなる惹句=コピーであろうと、その映画がどんなジャンルに属し、どんな世界観をもっているのか? 期待に応えるクオリティがあるのか? といったことを力づよく牽引しながら、もしくはしみじみと共感を誘いながら観客に伝える必要がある。そこが言わば映画コピーのベーシックな「核」である。
●品質感と本格感/●ジャンルと需要/●世界観/●共感と牽引
【第二章 映画コピーのアプローチ】
映画コピーには実に多様な切り口がある。作品のスケール感やメジャー感を訴えたり、主演のスタアの魅力を売りにしたり、場合によっては本来とは異なるイメージに作品を組み替えたり、とにかく観客を劇場にまで呼び寄せるためにさまざまなアプローチが試されてきた。
●スケールと物量/●スタアの魅力/●上映方式/●箔づけ/●煽動と煽情/●流行感とメジャー感/●不明性と期待感/●禁止と限定/●仕掛けとパッケージ/●組み替え/●時事性/●見世物性/●便乗とパロディ/●ドキュメント感/
本書で検証する、活力に満ちた映画のキャッチコピー群!
心臓を直撃する自動のこぎりの轟音!次に血祭られる《いけにえ》はあなただ=/沖田総司はBカップ。/宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない。/戦争を始めたのは、男。最後まで戦ったのは、女。/また戦場に来てしまった運の悪い奴!/数学できんが、なんで悪いとや!/生きろ。/やっぱりヤツは生きていた!身長80メートル、体重50トンの巨体が日本を襲う!/できたら、ミッキー・ロークには惚れたくない‥‥/男を泣かせる鶴田 女を泣かせる梅宮/観るのではない。そこにいるのだ。/私にとってこれほど衝撃的で新鮮な映画は久しくなかった。(映画監督 黒澤明氏)/これが、これこそが映画!(淀川長治氏)/一回観たくらいで調子のってんじゃねえよ!/カエルが何かを企んでいる…/お父さんこわいよ!なにか来るよ 大勢でお父さんを殺しに来るよ!/鵺の鳴く夜は恐ろしい…/もっと脱げ!もっと振れ!/映画を観た。病気が治った。(会社員・50才)・・・etc.
内容説明
日本映画が産業として成立し始めた1920年前後から現在にいたるまでの映画宣伝の惹句、キャッチフレーズをその手法や切り口でまとめ、その映画の本質や時代背景に迫る。手を変え品を変え、常に新鮮な衝撃を求め続ける、映画特有のキャッチコピーの世界。
目次
第1章 映画コピーの核(品質感と本格感;ジャンルと需要;世界観;共感と牽引)
第2章 映画コピーのアプローチ(スケールと物量;スタアの魅力;上映方式;箔づけ;煽動と煽情 ほか)
著者等紹介
樋口尚文[ヒグチナオフミ]
1962年生まれ。映画評論家、映画監督。また、電通のクリエーティブ・ディレクターとして1987年から30年にわたって膨大なTVCMを企画。東京コピーライターズクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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