映画秘宝セレクション
映画のキャッチコピー学

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  • サイズ B6判/ページ数 304p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784800314055
  • NDC分類 778.09
  • Cコード C0074

出版社内容情報

調べ尽したり!映画の宣伝コピー100年分! 
観客を呼び込むためにひねり出された、宣伝マンたちの情熱と迷走の結晶! その膨大な惹句を引用し、さまざまな切り口や手法を読み解いた画期的映画研究書の誕生。


【はじめに ―― 映画宣伝とコピーのクロニクル】

【第一章 映画コピーの核】
 いかなる惹句=コピーであろうと、その映画がどんなジャンルに属し、どんな世界観をもっているのか? 期待に応えるクオリティがあるのか? といったことを力づよく牽引しながら、もしくはしみじみと共感を誘いながら観客に伝える必要がある。そこが言わば映画コピーのベーシックな「核」である。

●品質感と本格感/●ジャンルと需要/●世界観/●共感と牽引

【第二章 映画コピーのアプローチ】 
 映画コピーには実に多様な切り口がある。作品のスケール感やメジャー感を訴えたり、主演のスタアの魅力を売りにしたり、場合によっては本来とは異なるイメージに作品を組み替えたり、とにかく観客を劇場にまで呼び寄せるためにさまざまなアプローチが試されてきた。

●スケールと物量/●スタアの魅力/●上映方式/●箔づけ/●煽動と煽情/●流行感とメジャー感/●不明性と期待感/●禁止と限定/●仕掛けとパッケージ/●組み替え/●時事性/●見世物性/●便乗とパロディ/●ドキュメント感/


本書で検証する、活力に満ちた映画のキャッチコピー群!
心臓を直撃する自動のこぎりの轟音!次に血祭られる《いけにえ》はあなただ=/沖田総司はBカップ。/宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない。/戦争を始めたのは、男。最後まで戦ったのは、女。/また戦場に来てしまった運の悪い奴!/数学できんが、なんで悪いとや!/生きろ。/やっぱりヤツは生きていた!身長80メートル、体重50トンの巨体が日本を襲う!/できたら、ミッキー・ロークには惚れたくない‥‥/男を泣かせる鶴田 女を泣かせる梅宮/観るのではない。そこにいるのだ。/私にとってこれほど衝撃的で新鮮な映画は久しくなかった。(映画監督 黒澤明氏)/これが、これこそが映画!(淀川長治氏)/一回観たくらいで調子のってんじゃねえよ!/カエルが何かを企んでいる…/お父さんこわいよ!なにか来るよ 大勢でお父さんを殺しに来るよ!/鵺の鳴く夜は恐ろしい…/もっと脱げ!もっと振れ!/映画を観た。病気が治った。(会社員・50才)・・・etc.

内容説明

日本映画が産業として成立し始めた1920年前後から現在にいたるまでの映画宣伝の惹句、キャッチフレーズをその手法や切り口でまとめ、その映画の本質や時代背景に迫る。手を変え品を変え、常に新鮮な衝撃を求め続ける、映画特有のキャッチコピーの世界。

目次

第1章 映画コピーの核(品質感と本格感;ジャンルと需要;世界観;共感と牽引)
第2章 映画コピーのアプローチ(スケールと物量;スタアの魅力;上映方式;箔づけ;煽動と煽情 ほか)

著者等紹介

樋口尚文[ヒグチナオフミ]
1962年生まれ。映画評論家、映画監督。また、電通のクリエーティブ・ディレクターとして1987年から30年にわたって膨大なTVCMを企画。東京コピーライターズクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

82
昔風に言えば「惹句」。日本で公開された古今東西、映画の宣伝キャッチコピーを集めた本。最近はネットの普及などで見るキャッチコピーは減ったのではないかと思う。それは街角や映画館の減少によるところが多いと思う。街角には映画の立て看板に賑やかな色のポスターと惹句が描かれていたことを思い出す。映画館もいまのようなシネコンではなく小さな映画館ながら入り口にはしっかりとした看板もあった。惹句の面白さは映画の面白さ(映画としての出来は別として)と比例していたと感じる、惹句の面白さを楽しめた本。図書館本2018/02/11

吟遊

13
キャッチコピー全般を学びたかったのだが、この本は、往年の名画がいかにユニークな、文字だけで煽るためのコピーを生み出してきたか、ノスタルジックに楽しむ本という感じでした。2018/09/30

9
「戦争を始めたのは、男。最後まで戦ったのは、女。」(『極道の妻(おんな)たち 最後の戦い』)▼「観るのではない。そこにいるのだ。」(『アバター』)▼「4歳と14歳で、生きようと思った。」(『火垂るの墓』)2018/02/14

yyrn

8
映画のコピー、いわゆる「惹句」を戦前から最近のモノまでその時々の世相とともにたくさん紹介してくれる本。昔なら「構想○年、総制作費○百億円、豪華スター競演」「不朽の名作をついに映画化」「○○の最高傑作」「全米が泣いた」などで、角川映画なら「読んでから見るか、見てから読むか」「金田一さん、事件ですヨ」とか、さらには「決して一人では見ないで下さい」「18才未満の方はご覧になれません」なんていう裏読みモノもあったが、ネット時代となり、映画内容の説明型から最近はアクセスさせるための誘因型に変わったという。なるほど。2018/04/03

おひさまリボン

8
そういえば淀川長治さんの放つ言葉の世界とか好きだったな。この本には昔の映画のいろんなコピーが載ってるけど、中でも一番心に残ったのは1990年公開【十回笑って三回泣けるーーーそんな映画になりました。伊丹十三】「あげまん」。知らない人の方がもう多いのかなぁ。2018/02/08

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