内容説明
なぜ「信濃」国というのか?木曾義仲はなぜ信濃で挙兵した?信玄・謙信の一騎打ちは本当にあった?関東大震災が「信州味噌」を有名にした?Q&Aで郷土の歴史がスッキリわかる!
目次
第1章 長野県の古代(時代をよむ 四つの「平」と盆地が織りなす統一性の欠けた国;野尻湖周辺から見つかった旧石器遺跡とナウマンゾウとの関係? ほか)
第2章 長野県の鎌倉・室町時代(時代をよむ 中小の国人領主が割拠した鎌倉・室町期の信濃;木曾義仲はなぜ信濃で挙兵した? ほか)
第3章 長野県の戦国時代(時代をよむ 隣国の武田・上杉氏が席巻した信州戦国史;戦国時代の長野県域にはどんな国人領主がいた? ほか)
第4章 長野県の江戸時代(時代をよむ 小藩分立、権力に屈しなかった信州人;参勤交代をしていた旗本「信濃衆」三家とは? ほか)
第5章 長野県の近代(時代をよむ 製糸業に支えられた長野県の近代;全国一多発した「信州世直し一揆」とは? ほか)
著者等紹介
山本博文[ヤマモトヒロフミ]
1957年、岡山県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。文学博士。東京大学大学院情報学環・史料編纂所教授。専門は近世日本政治・外交史。『江戸お留守居役の日記』(読売新聞社、のち講談社学術文庫)で第40回日本エッセイストクラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
21
平安時代末期、木曾谷で育った河内源氏庶流の木曾義仲が、以仁王による平家追討の令旨に応じて挙兵、一時京都制圧したが、義経に討たれた(3頁)。近世には、木曾地方が尾張藩に編入(4頁)。天然ガラスともいわれる黒曜石は、石器の刃部に使えるので縄文時代でも供給が続き、貴重とされる(20頁~)。704年に国印鋳造の際、科野→信濃としたと考えられる(28頁)。城軍4万に対し義仲は3千騎により横田河原で勝利できたのは、井上光盛の進言で平氏の赤旗を七旒つくり、7手に軍勢を分けて潜ませ、赤旗を挙げた。 2014/12/03
大喜多さん
1
関東大震災での救援物資をきっかけに信州みそが定着したとは意外でした。2020/11/29
坂城
1
近代章は直前に読んだ同社発行の長野学と殆ど重複していたが微妙に長野学の方がライト。それは歴史のみなせいか、比べるとこの本の方が堅い感じだが普通の歴史本に比べたら相当読みやすい。長野県史入門にはいいかなと。2014/04/19
いつかはビーエム
1
地元の歴史は知っておいて損はない。2014/02/20
左近
0
全国に諏訪社が勧請されたのは、鎌倉幕府によって御家人の鷹狩が禁じられる中、諏訪大明神の御にえ(執の下に貝)狩なら許可されたから、というのが面白い。争いに負けた神である建御名方神が何故、武士の崇敬を集めたのか、ずっと疑問だったが、案外、そういう事情だったのかも。地域ごとの対立が長く尾を引いたという長野県。そう言えば、市町村合併ブームの時に、越境して岐阜県に編入してほしいと希望した自治体があったなぁ…『ライディーン』が雷電為右衛門に由来していたとは!しかも、力士引退後の第二の人生が意外にインテリだし。2016/05/24