宝島社新書
地形と水脈で読み解く!新しい日本史

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  • サイズ 新書判/ページ数 252p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784800297327
  • NDC分類 210.04
  • Cコード C0221

出版社内容情報

竹村公太郎氏は、「地形」をテーマに日本史の謎を解説しブームを巻き起こしました。その竹村氏が、本職である水も加えて、地形と水をテーマに、日本史に斬り込みます。日本は古くから水に恵まれ、同時に高い山もそびえ、地形も複雑でした。そのため、地形や水を抜きにしては語ることはできません。交易も川や海がもともとの中心。奈良の盆地も湖があったから栄えたのです。いままでの文献主義の歴史家にはわからない、新しい日本史がここにあります。

内容説明

古代ヤマト王権は、いまはなき奈良湖の埋め立てと開墾からはじまった。そして、その後の京都の繁栄は琵琶湖の水が支えた。京都が日本の中心になったのは琵琶湖と瀬戸内海を結ぶ場所にあったからだ。信長は琵琶湖のネットワークを作り上げたが、瀬戸内海を支配する前に敗れた。そのあとを継いだのが秀吉だ。彼は難攻不落の大坂城に居をかまえた。その秀吉から天下を奪ったのは、江戸を支配下に置いた家康である。江戸という土地と水上交通のネットワークがなければ、家康は天下を取ることはできなかったであろう。「地形と水」という視点を持てば、新しい日本史が見えてくるのだ。

目次

第1章 日本文明の萌芽と地形―旧石器時代と縄文時代
第2章 日本国のあけぼのと水脈―弥生時代から奈良時代
第3章 水上ネットワークの時代―平安・鎌倉時代
第4章 戦国乱世を終焉に導いた、信長、秀吉の地政学
第5章 水上ネットワークの完成―江戸時代
終章 水と共に歩む日本の未来
あとがきにかえて―21世紀は水の時代

著者等紹介

竹村公太郎[タケムラコウタロウ]
1945年生まれ。1970年、東北大学大学院土木工学修士課程修了。同年、建設省入省。以来、主にダム・河川事業を担当し、近畿地方建設局長、河川局長などを歴任。2002年、国土交通省退官後、(公財)リバーフロント研究所代表理事を経て、現在は(特非)日本水フォーラム代表理事。著書に、ベストセラー『日本史の謎は「地形」で解ける』(PHP文庫)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akira

22
まちライブラリー府立大本。 勉強になる一冊だった。2019年8月発刊ということ最近の台風や豪雨についても触れられている。特に面白いのは古代から奈良時代あたりにかけて。山体崩壊や河川の変遷により、近畿地方も今とは違った様相だったらしい。 蘇我氏や物部氏の時代、その勢力図を見ると奈良盆地には謎の空白域があった。現代の地図で見れば絶好の地であるにも関わらずどの勢力も支配していない。こういった考古学的なアプローチからも意外な事実が浮かび上がる。これぞ研究的な楽しみだなぁと。 「奈良盆地の中央は巨大な湖だった」2019/11/14

多津子

10
どうしてそこに都が築かれたのか。神武天皇の東征から始まり家康の江戸の整備まで、水に影響され整備し利用してきた観点から日本史を読み解く。奈良盆地は湖だったのは知らなかった。蘇我氏は後進ながらも奈良湖の縮小により農地を広げ力をつけてきた。江戸時代、東北の米を運ぶための航路開拓と塩飽水夫の活躍など、非常に面白く読んだ。2021/11/14

ふたば

9
どうして、その場所が都として選ばれたのか。勝利を導くことになった理由は何か。気候変動が続く昨今、未来に向けてどのように都市を河川を山を管理整備していくべきか。こういう本を読むといつも思うが、自分の故郷について、現在住んでいる場所について、よく知ることがいざというときの備えにつながり、身処し方を大きく左右することになる。歴史への興味も、過去の災害の記録への興味も、防災などに関する興味も満たしてくれるとても良い一冊だったと思う。2019/09/06

chietaro

7
知らないことばかり書いていて、かなり面白かったです。過去の地形で歴史を読み解く視点は、史料を読み解く視点と合わせて大切にしていかなければならないと思います。津波を理解していた縄文人・奈良湖・森林伐採の影響・利根川の当初の河口など、初耳だけど納得だなぁということがたくさんありました。2019/08/13

Melody_Nelson

5
奈良時代の話などは面白かったが、全体的には結構知っている話が多かったので、新鮮味に欠けた。専門的な(?)最終章を読むと、筆者は水力エネルギー推しなのですね。2019/09/22

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