出版社内容情報
竹村公太郎氏は、「地形」をテーマに日本史の謎を解説しブームを巻き起こしました。その竹村氏が、本職である水も加えて、地形と水をテーマに、日本史に斬り込みます。日本は古くから水に恵まれ、同時に高い山もそびえ、地形も複雑でした。そのため、地形や水を抜きにしては語ることはできません。交易も川や海がもともとの中心。奈良の盆地も湖があったから栄えたのです。いままでの文献主義の歴史家にはわからない、新しい日本史がここにあります。
内容説明
古代ヤマト王権は、いまはなき奈良湖の埋め立てと開墾からはじまった。そして、その後の京都の繁栄は琵琶湖の水が支えた。京都が日本の中心になったのは琵琶湖と瀬戸内海を結ぶ場所にあったからだ。信長は琵琶湖のネットワークを作り上げたが、瀬戸内海を支配する前に敗れた。そのあとを継いだのが秀吉だ。彼は難攻不落の大坂城に居をかまえた。その秀吉から天下を奪ったのは、江戸を支配下に置いた家康である。江戸という土地と水上交通のネットワークがなければ、家康は天下を取ることはできなかったであろう。「地形と水」という視点を持てば、新しい日本史が見えてくるのだ。
目次
第1章 日本文明の萌芽と地形―旧石器時代と縄文時代
第2章 日本国のあけぼのと水脈―弥生時代から奈良時代
第3章 水上ネットワークの時代―平安・鎌倉時代
第4章 戦国乱世を終焉に導いた、信長、秀吉の地政学
第5章 水上ネットワークの完成―江戸時代
終章 水と共に歩む日本の未来
あとがきにかえて―21世紀は水の時代
著者等紹介
竹村公太郎[タケムラコウタロウ]
1945年生まれ。1970年、東北大学大学院土木工学修士課程修了。同年、建設省入省。以来、主にダム・河川事業を担当し、近畿地方建設局長、河川局長などを歴任。2002年、国土交通省退官後、(公財)リバーフロント研究所代表理事を経て、現在は(特非)日本水フォーラム代表理事。著書に、ベストセラー『日本史の謎は「地形」で解ける』(PHP文庫)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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