宝島社文庫 このミス大賞
盤上に死を描く

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  • サイズ 文庫判/ページ数 286p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784800292384
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

第17回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞受賞作です。大賞史上最年長者が描くシニア連続殺人事件! 71歳、無職の植田ツネが殺された。手には将棋の「歩」を握らされ、ポケットには「銀」を入れられて。それから2週間後、75歳の高倉純江が殺された。遺体の側には、「歩」があった。愛知県警捜査一課の女性刑事・水野優毅は、所轄の佐田とコンビを組んで捜査を進めていたが、再び事件が起こる。被害者に共通点が見出せず、捜査は暗礁に乗り上げてしまった。そんななか水野は、あることに気づく……。連続殺人事件の意外な繋がりが明らかになった瞬間、驚愕の真相が浮かび上がる。

内容説明

71歳の老婆が自宅で殺された。片手に握っていたのは将棋の「歩」、ポケットに入っていたのは「銀」の駒。その後、名古屋市の老人が次々に殺害されるが、なぜか全ての現場には将棋の駒が残されていた。被害者の共通点も見いだせず行き詰まるなか、捜査一課の女性刑事・水科と佐田はある可能性に気がついて―。事件が描く驚愕の構図とは?被害者たちの意外な繋がりとは?衝撃のデビュー作!『このミステリーがすごい!』大賞第17回優秀賞受賞作。

著者等紹介

井上ねこ[イノウエネコ]
1952年、長野県生まれ。中京大学法学部卒業。測量会社に勤務し、定年退職後、古物商の免許を取りネット古書店を経営。趣味は詰将棋創作で、詰将棋パラダイス半期賞、日めくり詰め将棋カレンダー山下賞を受賞。第17回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞し、『盤上に死を描く』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

176
「このミス」優秀賞に輝いた65歳の新人・きっと猫好きな井上ねこさんの本格的詰将棋ミステリ処女作。本書には「どえりゃーこと」等の名古屋弁も楽しいローカル色が出ていて実際に現地に行ってみたくなりますし、詰将棋の面白さにも目覚めさせてもらえましたね。詰将棋と見立て殺人をミックスさせたアイディアは単純ながら理解し易く巧く考えたなと感心しましたね。勿論こんな狂った殺人ゲームを本当にやられたらたまったもんじゃありませんがね。元詰将棋マニアの女刑事・水科と優男・佐田(×さだ〇さた)刑事コンビの活躍をまた読みたいですね!2019/04/16

KAZOO

122
詰め将棋というものがわからなかったのですがこの作品で理解できました。普通の将棋とは異なってこのような分野もあるのが理解できました。それをうまく殺人事件につなげていくのがこのミステリーの真骨頂なのでしょう。途中で終わったと思わせて、最後にまたこのような解決があったとは2度楽しませてくれました。2019/04/24

あも

88
『怪物の木こり』大賞受賞回のこのミス優秀賞(2位)。うん…審査ちゃんと機能してるやん。うん?木こりのレビュー見てきて。うん。そうゆうことやで。もうこれぐらいでいいっすか…。このミス史上最年長65歳受賞。地味!真面目か!てか真面目なんだろうなぁ。老人連続殺人の被害者の元には将棋のコマ。謎の遺留品が示すものとは?ところで、遺留品ってイリューヒンってカタカナで書くとロシア人の名前っぽいよね!被疑者も、ヒギーシャって書くとソッチの人っぽい!こーやってふざけたくなるぐらい真面目な堅物ミステリでした。読み応えは激軽。2019/05/10

おかむー

81
第17回『このミス』優秀賞は65歳の新人作家さんのデビュー作。最年少プロ棋士藤井聡太をきっかけとしたブームがきている将棋と連続殺人という組み合わせのミステリかつ、名古屋のご当地小説でもある。『よくできました』。将棋といっても“詰将棋”をもってきたあたりに一捻りあるが、主人公の女刑事・水科の個性がこの事件のためのみにかっちりと合わせたような造形になっているあたりはいかにも仕掛けのためのミステリとも、作品の趣向に合わせるなら詰将棋のように作られた物語ともいえるか。2019/02/17

ちょこまーぶる

64
読後は面白かったなぁ~と思った一冊でした。詰将棋を題材にしたミステリーって初めての読書だったんですが、将棋に詳しくないけどとっても面白く読み終えました。そして、二人の刑事の事件を解決に向けての捜索過程が物凄く納得いくものがあって、読んでいて何度もうなずいていたように思います。そして、解決に向かっていくにつれて、点が次々と繋がっていく様子が、スッキリとした思いもしますね。それから、詰め将棋というある意味狭い世界?が、これ程までに鬱屈した感情が渦巻いているのか~と知って驚きました。2024/07/28

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