宝島社新書
古代豪族と大王の謎

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  • サイズ 新書判/ページ数 287p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784800287229
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C0221

出版社内容情報

日本の古代国家の形成は、大王(古代天皇家)のみの力により達成されたものではない。彼らと提携し、協力しながら国家形成に貢献し、また反乱を起こし、滅ぼされた豪族たち。彼らの存在なくして、日本の古代史を語ることはできない。日本の古代史は、大王とこれら有力豪族とのせめぎ合いの中で展開してきた。本書ではこうした視点から古代豪族と大王の興亡とその歴史の謎を追う。『継体天皇と朝鮮半島の謎』から6年、古代史ファン必読の一冊です。

内容説明

世界の多くの国々では、古代に専制君主による統治が行われてきた。しかし、日本では天皇(大王)が必ずしも強い権力を持ったわけではない。蘇我氏や物部氏、大伴氏といった数多くの豪族たちが存在し、これらの有力豪族たちのせめぎ合いによって、大和政権は形づくられていった。政争、反乱、滅亡…、古代日本の歴史はまさに豪族たちの興亡史でもあるのだ。有力豪族のルーツから、磐井の乱や大化改新における豪族の役割、渡来系氏族まで、最新の発掘調査や考古学上の成果を踏まえ、古代豪族の実像に迫る。ベストセラー『継体天皇と朝鮮半島の謎』から6年、「豪族」をキーワードに考察した古代史研究の集大成となる一冊。

目次

第1章 日本古代史における豪族
第2章 豪族の始まり―豪族の分布・古墳と集落
第3章 雄略から欽明の時代―中央豪族合議制の成立
第4章 蘇我氏全盛期における豪族たち
第5章 大化改新と豪族
第6章 天智・天武の時代と豪族
第7章 律令制と豪族
第8章 豪族の時代の終焉

著者等紹介

水谷千秋[ミズタニチアキ]
1962年、滋賀県大津市生まれ。龍谷大学大学院文学研究科博士課程満期退学(国史学)。博士(文学)。堺女子短期大学教授・図書館長。日本古代史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

42
面白かったです。大和政権がどのように形作られていたかがよく分かりました。古代日本は豪族の歴史というのも納得です。考古学上の成果を踏まえ、古代豪族の真実に迫る。勉強になりました。2024/01/17

新父帰る

9
古代豪族の発掘と生き様を軽快な筆致で分かり易く解説。特に考古学の実績を踏まえて現代にその姿を蘇らせるその渾身の力筆は読む者の心を躍らせる。天皇との関係では、天皇の専制と中央豪族合議制が一つのテーマとして取り上げられ、大化の改新以降、中央豪族の貴族化と天皇の専制化が徐々にであるが漸進する様が見事に描かれている。但し、本書の中心テーマはやはり畿内政権論に至るのではないか。有力な学説が頻繁に紹介されていて、多少戸惑いを覚えたが、もう少し著者の持論に基づいた論調があっても良かったのではというのが率直な感想だ。2019/05/10

nori

7
Outlook for 5th to 8th century of Japan with a little idea of author himself. Political and diplomatic transitions were mentioned but not focused to military and economics. Why opposite groups were not learn about victory of 壬申の乱 by sudden attack? 2019/07/17

しんさん

5
多くの学者の説を紹介して、解説をしていくスタイル。知った名前がたくさんでて嬉しくなる。坂靖だ!とか。これまでのジャケ買い(タイトル借り)、乱読スタイルではそろそろ限界を感じてきたので、系統だった読書の必要性を感じる2024/05/25

keint

5
古代の豪族と天皇(大王)の関係が解説されている。古代史に疎いため、これまでの研究成果を紹介した上でそれを検討するというスタイルの本書は大いに参考になった。2019/11/22

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