出版社内容情報
第16回『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉作品は、ロジカルな謎解きが展開する幽霊×転生×本格ミステリー! 原因不明のトラウマで、他者を否定できなくなってしまった大学生・関口藍は、ゼミの担当教授に中学一年生の伊藤杏寿を紹介される。彼女は前世(都倉水奈)・前々世(神山木綿子)の記憶を所持して生まれてきた転生少女であるといい、藍に生まれ変わりを防ぐ手助けをしてほしいというのだ。転生に関する情報を得るため、木綿子の生家を訪ねた藍たちは、その夜ポルターガイスト現象に遭遇する。翌朝、当主・神山昌一の毒殺死体が発見され、現場には「神山木綿子」という署名が残されていた。三十四年前、木綿子は何者かに殺害されたらしく……。
内容説明
大学生の関口藍は、前世・前前世の記憶を所持して生まれてきたという少女・伊藤杏寿と出会い、生まれ変わりを防ぐ手助けをしてほしいと頼まれる。情報を得るため、前前世の少女・木綿子の生家を訪ねた藍たちは、そこで謎のポルターガイスト現象に遭遇する。その翌朝には当主の毒殺死体が発見され、現場には木綿子の署名が残されていた。三十二年前、彼女は何者かに殺害されたらしく…。
著者等紹介
宮ヶ瀬水[ミヤガセスイ]
1991年生まれ。茨城県出身。立教大学法学部卒業。第16回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として、『三度目の少女』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
茜
144
この物語において、以下の条件を真とする。 「この世には、超常現象が存在する」 そんなルールの書き出しで始まる本書苦手かなと思ったけれど以外と面白かったです。2019/10/14
モルク
98
前世、前々世の記憶を持つ少女杏寿。彼女はこれ以上生まれ変わりを続けたくないと言い、その手助けをすることとなった大学生藍。彼も何かしらのトラウマにより相手を否定できないことに悩んでいた。謎を探るため杏寿の前々世の木綿子の生家へ…。そこで遭遇する殺人事件。虐待、名家の言い伝えとしきたりなどを交え、ミステリーホラーとして結構盛り沢山。偶然なのか森田教授の企みかとんとんと進んでいく。読みやすい文章で、これがデビュー作とは今後に期待が持てる。2021/06/18
佐島楓
61
解説の福井氏がおっしゃるところの「特殊ルール」をすらっと受け入れられるかそうでないかが、この物語を評価するうえでの鍵となると思った。私は信じると仮定したとしても、少々論理が雑な部分があると見たのだが……。2018/09/01
dr2006
60
杏寿は自分が32年前に死んだ木綿子という少女の3度目の生まれ変わりだと云う。別の2人の記憶を持つ彼女は、生まれ変われるが為に生が軽んじられ死期が早いことが嫌で、その転生を断ち切りたいと考えていた。一方、主人公の蘭は幼少時のトラウマにより他人の意見を否定をする事が出来ない。法律を学ぶ蘭の将来にとって致命的である(笑)ある日、ゼミの指導教授に呼び出された蘭は杏寿を紹介され、杏寿から生まれ変わりの断絶に協力して欲しいと頼まれる。装丁画詐欺?大好物のSFかと思ったが、ホラー強めの本格ミステリーだった。面白かった!2021/07/04
えみ
57
「生まれ変わり」とはそういうことだったのか⁉常識を捨てて物語に入っていける人だけが視える世界がここにはあった。不思議な現象、怪異に正面から向き合ったときに視えた真実はただただ虚しい。前世そして前前世、過去二人分の記憶を受け継いで生まれてきたという「生まれ変わり少女」・伊藤杏寿は訪れた前前世・神山木綿子の生家で殺人事件に巻き込まれる。そもそも木綿子も12歳の時に殺されているという。生まれ変わりを止めたいと言う杏寿の協力者・大学生の関口藍との素人捜査は思いもよらない副産物をもたらした。過去と今をつなぐ衝撃作。2021/06/03
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