出版社内容情報
人情の機微も華やか
石ノ森最高傑作！
時は文化文政、江戸――
下っ引きの佐武と按摩の市が
天下に巣くう悪業を暴き出す！
ファンの多くが「石ノ森作品の最高傑作」と称えるミステリー連作短編集「佐武と市 捕物控」。江戸を舞台に下っ引きの佐武（さぶ）と、按摩を営む盲目の市（いち）が、コンビを組んで殺人事件の解決に挑み、江戸の治安を守るために戦う時代劇コミックです。当時としては珍しい青年向けのアニメにもなり、のちに4度実写ドラマ化もされています。さらに2011年にはパチンコ化されるなど、今なお根強い人気のある作品です。連載終了後も様々な雑誌で読み切りが掲載されるなど著者自身の思い入れも強い、まさに石ノ森章太郎の代表作といっても過言ではないシリーズです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃりんこママ
33
「この漫画がすごい！comics」（宝島社）ですと。コンビニで発見して跳び付きました。よくぞよくぞ出版してくださった…値段もこの厚みで安い。既刊も続刊も読みたい。発表掲載当時は私はまだ子どもだったので、佐武市を初めて観たのはテレビアニメ…かなりアダルトな雰囲気だった。和風を強調したシックで動画少なめなアニメで、コミックスは成人した後オトナ買い。座頭市と銭形平次を合わせたようなコンビだけど、石ノ森ワールドでは全く別物。009と同時期の作品とは、今さらながら恐れ入る。2017/07/01
bluemint
5
評判に違わない凄いマンガだ。斬り合い場面も多いが、感じるのは静けさだ。セリフを極力削ぎ落とし、絵の力だけで勝負している。画面の構成、コマ割りも今見ても斬新だ。実験的でありながら独善的ではなく、従来の漫画として見ても楽しめる。おそらく当時の漫画家に衝撃を与えたのではないか。2018/09/23
イカカイガカ
4
石ノ森最高傑作と言われるのも納得の充実度。〈ゆるりと流れる江戸の四季。見え隠れするのは欲と色。佐武の十手と市の仕込み刀が見えない真実を手繰り寄せる!!〉2018/09/20
