出版社内容情報
第15回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉作品の本作は、“黒いどんでん返し”です! クラスには二人の美女がいた。中学時代に義父から性的暴行を受けた女子高生・平林美和は、義父に殴り殺された弟“ユウちゃん”を内面ニ宿し、その囁きに従って“ファイナルプラン”と名づけられた大量殺人計画を遂行しようとする。一方、倉持穂乃果は意識が高く社交的で、自らの日常や読んだ本の感想をブログに書き続けていた。そんな倉持を嘲笑しながら着々と計画を進める平林であったが、その先には思いがけない事態が――。
内容説明
中学時代に養父から性的暴行を受けた女子高生・平林美和は、義父に殴り殺された弟“ユウちゃん”を内面化し、その囁きに従って“ファイナルプラン”と名づけられた大量殺人計画を遂行しようとする。一方、倉持穂乃果は意識が高く社交的で、自らの日常や読んだ本の感想をブログに書き続けていた。そんな倉持を嘲笑しながら着々と計画を進める平林であったが、その先には思いがけない事態が―。
著者等紹介
枝松蛍[エダマツホタル]
第14回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として、『何様ですか?』によりデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なこ
130
なるほどー、読後感悪いです。ブラックなどんでん返しは好みだけど、動機と結果が物足りないし、腹立たしい感がある。ただ、皮肉たっぷりに周囲を揶揄する表現が面白くて、上手いなあと思った。私にはちょっと合わない感じでした(^_^;)2016/09/18
キャプテン
68
★★★☆☆_「帰ってきた!クソ女イヤミス小説大賞」第二弾。学園に満ちる悪意、悪意を形に変えようとする少女のブラックサスペンス。よくここまで悪意を文章化できるな、と感心したが、少々品がないのがなんとも。いかな人物でも多面的に見ればイヤなようにも捉えられるもんなんだね。クソ女研究家キャプ博士コメント【厨ニ病型伝染系クソ女ですね。“毒”というのは他者に蓄積されます。毒の出所から毒が消えるわけではないので、毒は増え続けます。つまり、このタイプのクソ女の周りはほぼ全ての人物が毒ヘビと化すわけです。】なるほどですね〜2016/11/10
mr.lupin
60
女子高生の平林美和は"ファイナルプラン"と名付けられた大量殺人計画を遂行しようとする。一方、級友の倉持穂乃果は意識が高く社交的で、自らの日常等をブログに書き続けていた。そんな倉持を嘲笑しながら着々と計画を進める平林であったが… 単純なんだけど、最後はしっかり騙されてしまった。おまけにオチがちょっとね... 面白かったけど最後はもう少し捻りがあればもっと絞まった話になったと思うけど。「夢授業」第二弾の星村しおりとの質疑応答は中々と鋭い質問ばかりで楽しめた。☆☆☆☆☆2020/04/25
むつぞー
59
美和の視点、戸塚原の兄への手紙、穂乃果のブログで組み立てられた作品で、どんでん返しを売りにするインパクトが確かにあるかもしれません。 でも気持ちよく騙された~とは、ちょっと言えないけどね。 悪意はあちこちにあって、確かに色も黒。 でもその黒は何処か底が浅い黒であります。それは登場人物たちの底の浅さでもあるのかもしれません。 「何様ですか?」というタイトルがとてもよくできてますね。 落ちが汚いので読み手は確かに選びます。 私としては、この次に作者がどんな作品を出してくるかがとても興味がありますね。2016/08/02
JKD
56
やられた!さまざまな悪意が交差する中でのまさかの結末。生徒たちの腹黒さに驚愕しつつ、3人目線の構成からさまざまな予測をしていただけにこの仕打ちは強烈。「生きるも地獄、死ぬのも地獄」ってよく聞くけど、これはひどい。けど、嫌いじゃないです。2016/07/26