出版社内容情報
2015年読売新聞ミステリーブックフェアレコメンド大賞第1位『サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻』シリーズ最新刊。相手のしぐさから嘘を見破る美人取調官・楯岡絵麻が、相棒の西野とともに様々な事件に挑みます。人気シンガーソングライターの自殺、ご近所トラブルにより過失致死に問われた老夫婦、集団リンチの果てに殺された女子中学生事件。さらには、かつての恋人が絵麻に接触してきて……。自供率100%を誇る、エンマ様シリーズ第4弾!
内容説明
行動心理学を用いて相手のしぐさから嘘を見破る刑事・楯岡絵麻。その手腕から“エンマ様”と呼ばれていた。人気歌手の死は本当に自殺なのか。老婦が殺された原因はご近所トラブルによるものなのか。SNSを巡る事件の裏には何が隠れているのか。捜査に勤しむ絵麻のもとに、かつて恋人だった公安の男が姿を現す。彼に頼まれ、絵麻は国際テロ組織にスパイとして潜入していた女の行方を追う。
著者等紹介
佐藤青南[サトウセイナン]
1975年、長崎県生まれ。第9回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞し、『ある少女にまつわる殺人の告白』(宝島社文庫)にて2011年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
462
エンマ様、第4弾。もうここまで来ると、エンマ様と西岡の掛け合いだけで、白いご飯が3膳は食べられる。それに加えて、今回はエンマ様の元カレ・サイコパスが登場。肝心な謎解きも、シリーズ続いてダレるどころか、いっそう磨きがかかってる気がする。人気の秘訣はそのあたりだな。読むと必ずキャバクラに行きたくなる。あと◯歳若けりゃ、採用面接受けに行くところだ。2019/03/04
absinthe
195
サッドフィッシュは、様々な感情の頭文字から作った語呂合わせ心理学用語らしい。今回も面白い短編が続く。飽きが来ないのはうれしいことだ。4編目が長めで、迫真のストーリーが楽しめるのもお約束。今回、主人公の知られざる過去に触れる。2017/06/26
しんたろー
194
シリーズ4作目。今回は今まで以上に取り調べ室を出て捜査することが多く1&2の頃の心理戦の要素が薄まって、普通のバディものみたいになっていた。コメディ要素も増えて、西野のキャバクラネタや「フリー西野」には笑ったし、「突っ込みながら楽しむ軽いエンタメサスペンス」としては及第点だが中弛み感も漂う。絵麻を目の敵にしている筒井&綿貫コンビが巧い使われ方をして好感が持てるようになったのが収穫。絵麻の元彼への協力が心情的に疑問で、4編目の中編は苦笑いしつつも日本でのテロについてはドキッとさせられる部分もあった。 2018/08/06
Yunemo
191
取調室を出ての活躍、順調に。短編だからでしょうが、まだまだ鼻につく説明が多すぎ、との想いも。ちょっとした仕種から嘘を見破っていく手法に、いつもながらにスッキリ感。そうすると、これらの説明も要?という矛盾した自身の想いも少なからず。今回は、エンマ様の人間的・女性的部分も垣間見られて、逆に気恥ずかしさも。スーパーエンマという位置づけを崩さずにとの願いも。第4話、短編では活かし切れず、ぜひ長編で。人はなぜ感情に支配され、わかっていながら間違った方向に、エンマ様自身が悩み、けっして埒外でないこと理解して安心感も。2016/05/05
utinopoti27
187
わずかな表情やしぐさから相手の嘘を見抜く、警視庁のエンマ様こと楯岡絵麻捜査官の活躍を描くシリーズ第4弾。いつもは舞台背景のほとんどが取調室か居酒屋なのだが、今回は公安の元カレに頼まれて、国際テロ組織のアジトに潜入するというトンデモな展開に。傲岸不遜のエンマ様がふと見せる心の隙。案の定、大ピンチに陥った彼女を救うのは誰か・・。相変わらずとぼけた味の相棒・西野や、コテコテの昭和刑事・筒井との絡みがコメディタッチで笑わせる。細かく突っ込みを入れながら楽しめるライトな警察小説。息抜きにピッタリの一冊だ。2021/03/20
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